ウィーン国際空港での免税手続き!EVALIDATIONの利用体験レポート!
今回は、ウィーン国際空港での免税手続き(タックスフリー/タックスリファウンドの方法)をご紹介したいと思います。ウィーン国際空港では、税関での作業の一部が「EVALIDATION」という機関で代行されています。そのためEU加盟国一般で行う手順とは異なっているため注意が必要となっています。当記事では、オーストリアでの免税ショッピングの概要から、EU諸国での免税手順と、ウィーン国際空港で「EVALIDATION」を利用した場合の違いまで、詳しくご紹介していきたいと思います。
オーストリア(ウィーン)での免税ショッピング
免税(タックスフリー)ショッピングとは
ウィーンを含むオーストリアでの購入商品には、付加価値税(MWSt.)が含まれています。
日本など海外からの旅行者には、条件を満たすことで、その税金を免除する特典があります。
これが免税ショッピング(タックスフリー)と呼ばれるものです。通常、免税手続きをすることで、商品価格の約13%が払い戻されます。
免税(タックスフリー)ショッピングの対象
海外からの旅行者であるからといって、全てのショッピングが免税(タックスフリー)となるわけではありません。
税金の払い戻しを受けるには、以下の条件を満たす必要があります。
<免税(タックスフリー)の対象となる条件>
- 同じ日に同じ商店で買った商品の合計が75.01ユーロ以上であること。
- 購入した商品が国内で消費されず国外に持ち出す(商店からの直送品も含む)ものであること。
- 手続きに必要な書類(商店で発行される)と領収書が揃っていること。「タックス・フリー(免税)」の表示のある店で、免税手続き用紙と送付用の封筒をもらってください。
- 書類に税関のスタンプをもらうこと(買い上げ日より12週間以内)。
特に重要なポイントは上記で赤字にしてあります。
まず、「同じ日に同じ商店で買った商品の合計が75.01ユーロ以上であること。」である必要があります。
「75.01ユーロ以上」という条件は、単品でなく合計でもOKとなっています。ただし、同じ日に同じ商店(店舗)である必要があるため注意が必要です。
また、購入店は「タックス・フリー(免税)」の表示がある店」になります。有名なのが「Global Blue」ですね。世界中どこでもよく見かけることと思います。
商品購入時には、免税(タックスフリー)ショッピングであることを告げて、免税手続き用紙と送付用の封筒をもらう必要があります。この際、基本的な情報については店舗側でインプットされます。
オーストリアでの免税手続きの詳細は、以下「オーストリア政府観光局公式サイト」でもご確認いただけます。
出国時に空港で免税手続きを行う必要あり
免税手続きは、購入店舗での申請書記入だけでは完了しません。購入店舗での申請書の記入は、免税手続きの準備をしただけに過ぎません。空港での手続きを実施して、初めて完了となります。
また、EU加盟国を複数旅行する場合は、旅程の中で最終となるEU加盟国で免税手続きをする必要があります。
ちなみに、免税書類には、自分で記入する箇所が残っていますので、空港に行く前に確認しておくことをオススメします。
記入の仕方は免税書類に記載されている他、免税手続き業者のHP等でも確認することができます。以下は、「Global Blue」のHPとなります。
参考 Topページ(日本語)Global Blue
大規模なショッピングモールでは、その場で税金の払い戻しの手続きを行うことができる施設もあります。ウィーンの郊外型アウトレットモールである「パルンドルフ」では、免税(タックスフリー)カウンターが設けられていました。
ウィーン国際空港での免税手続き手順
ウィーン国際空港での免税手続き手順は、EU加盟国一般とは、若干異なっています(EVALIDATIONという機関により税関の役割が代行されている)。
以下で違いを解説したいと思います。
EU加盟国での空港での免税手続き手順
まずは、EU加盟国の空港での、一般的な免税手続き方法です。
免税手続きを完了させるには、商品購入時に作成してもらった免税申請書に税関のスタンプを押してもらい、免税手続き業者(Global Blue等)に税金の払い戻しの申請を行う必要があります。
免税品を飛行機に持ち込むか、スーツケースに入れるかで若干手順が異なりますので、ここでは2パターンを記載します。
1. 免税品を飛行機に持ち込む場合
免税品を飛行機に持ち込む場合の手順は以下になります。シンプルな反面、手荷物が多くなるので、空港内での移動や、搭乗時の荷物管理が煩雑です。
<免税品を飛行機に持ち込む場合の手順(EU一般)>
- 航空会社でチェックイン手続き実施(免税品をスーツケースに入れないように注意)
- パスポートコントロール通過(免税品は手荷物として持っている状態)
- 税関で免税書類にスタンプをもらう(この際、免税品の提示を求められる場合あり)
- 免税手続き業者に免税書類を提示、税金の払い戻しを受ける
2. 免税品をスーツケースに入れる場合
免税品をスーツケースに入れる場合の手順は以下になります。免税品を手荷物として持ち込む場合と比べ、以下手順「2」と「5」が追加になります。
手順が増えるので面倒な反面、手荷物が減ることで身軽に飛行機に搭乗することができます。後々楽になるため、私はいつもこちらの手順を実施し、免税品はスーツケースに入れるようにしています。
<免税品をスーツケースに入れる場合の手順(EU一般)>
- 航空会社でチェックイン手続き実施(免税品はスーツケースに入れておく)
- チェックインカウンターで免税手続きをする旨を伝え、ボーディングパスを入手した状態かつスーツケース持参で、一旦チェックインカウンターを離れる
- 税関で免税書類にスタンプをもらう(この際、免税品の提示を求められる場合あり)
- 免税手続き業者に免税書類を提示、税金の払い戻しを受ける
- 再び航空会社のチェックインカウンターに戻り、スーツケースを預ける(免税品はスーツケースに入っている状態)
- パスポートコントロール通過
ウィーン国際空港での免税手続き手順
ウィーン国際空港の場合、2019年4月から「EVALIDATION」という機関が税関の業務を一部代行するようになりました。
「1. 免税品を飛行機に持ち込む場合」の場合は、ステップ3の税関による手続きが「EVALIDATION」に変更になるだけで大きな違いはありません。
一方で、「2. 免税品をスーツケースに入れる場合」は順番自体が変更になるため注意が必要となります。
具体的には以下のようになります。
<免税品をスーツケースに入れる場合の手順(ウィーン国際空港)>
- 「EVALIDATION」で免税手続きを行う
- 現金での払い戻しを希望の場合は、その場で現金を受け取る
- クレジットカードへの払い戻しを希望の場合は、免税手続き業者に封書で申請する
- 航空会社でチェックイン手続き実施(免税品はスーツケースに入れておく)
- パスポートコントロール通過
「2. 免税品をスーツケースに入れる場合」でも、最初に航空会社のチェックインカウンターに出向く必要はなく、直接「EVALIDATION」のカウンターに向かいます。
「EVALIDATION」のカウンターでは、免税書類のチェックと税金の払い戻しを、ワンストップで受けられるようになっています。
ただし、その場で税金の払い戻しを受けられるのは「現金」を希望した場合のみです。クレジットカードへの払い戻しを希望する場合は、免税手続き業者に封書で申請する必要があるため注意が必要です。
あとは、免税品をスーツケースに入れた状態で、普通にチェックインを行い、セキュリティチェックやパスポートコントロールなどの搭乗手続きを行なっていく形になります。
ウィーン国際空港での「EVALIDATION」利用の体験レポート
ここでは、ウィーン国際空港で「EVALIDATION」を利用した免税手続きを体験したレポートをお送りしたいと思います。
ウィーン国際空港での「EVALIDATION」の場所
今回私は、ウィーンから日本への帰路便に「エミレーツ航空」を利用していました。エミレーツ航空の場合、ウィーン国際空港での利用するのは「ターミナル3」となります。
「ターミナル3」には、ANAやルフトハンザ航空を始め、「スターアライアンス」系列の航空会社が集まっています。日本へ向かう利用者も比較的多いターミナルと思われます。
「EVALIDATION」の施設は「ターミナル3」の出発フロアに位置しています。
前述のように車で空港にアクセスした場合は、車を降りてすぐのところに位置しています。
航空会社のチェックインカウンターよりもかなりの手前に位置していますので、奥まで進まないようにご注意ください。
「EVALIDATION」は、こんな感じのブルーの電光掲示(看板)が目印です。おしゃれな外観のため、パッとみ、カフェっぽく見えるので注意しましょう。
空港内で迷った場合は「TAX FREE」の案内板がありますので、そちらを目印に進んでいきましょう。
ウィーン市街からホテルへの移動には定額制で安心な「トランスファータクシー」を利用しました。詳細は以下の記事をご参照ください。
「EVALIDATION」の全体像と雰囲気
「EVALIDATION」の中はこんな感じです。シンプルでモダンなデザインになっています。通常、入り口のところにスタッフさんが待機しており、「免税手続きしたいんですけど・・」と話しかけるとカウンターへ案内されます。
「EVALIDATION」での免税手続きの所要時間
「EVALIDATION」でカウンターに案内された後は、スタッフさんに免税書類を提示して手続きを進めます。この際、免税書類の他、パスポート(原本)が必要となりますのであらかじめ用意しておきましょう。
また、クレジットカード口座への返金を希望する場合は、クレジットカード番号が必要になります。
<免税手続きに必要なもの>
- 免税品(未使用)
- 免税書類(必要事項を記入済み)
- パスポート(原本)
- クレジットカード番号(クレジットカード口座への返金を希望する場合)
私の場合、全部で5枚の免税書類がありましたが、手続きに必要となった所要時間は10分ほどでした。記入事項のチェックやスタッフさんが情報を端末に入力する等で意外と時間が必要になります。
この時、受付に誰も並んでいなかったため、受け付けまでの時間は必要ありませんでしたが、場合によっては混雑していることもあると思います。
空港で免税手続きを行う際は、時間に余裕を持ってスケジューリングすることをオススメします。
クレジットカードへの払い戻しまでに必要な時間
現金への払い戻しが希望の場合は、その場で支払いを受けることができます。
一方で、クレジットカードへの払い戻しを希望する場合は、免税書類にクレジットカード番号を記入し、免税手続き業者に封書で申請することになります。
こちらの「EVALIDATION」の施設内には、免税手続き業者向けのポストも用意されていますので、こちらに申請書類を入れて郵送する形になります。
私の場合、利用した免税手続き業者は、全て「Global Blue」であったため、こちらのポストを利用しました。
ちなみに、こちらのポストで申請してから、実際にクレジットカードへの入金があったのは「約1ヶ月後」でした。思いの外、入金完了まで時間がかかったため、申請になにか不備があったのではないかとやきもきしました・・。
現金であればその場で払い戻しを受けることができるため、気の短い方や心配性の方は、現金での払い戻しがオススメです。心の平安を得ることができます(笑)。
実際のクレジットカードの明細書(一部)は以下のようになっていました。まとまった金額の払い戻しを受けられるというのは嬉しいですよね。
ウィーン旅行2019のスケジュール
今回の記事は、2019年夏休みの「ウィーン旅行」の一部としてご紹介しました。「ウィーン旅行2019」全体のスケジュールは以下のようになっています。
<ウィーン旅行2019のスケジュール>
- 1日目:東京(成田)からドバイに移動
- 2日目:ドバイからウィーンに移動、ル・メリディアンに宿泊
- 3日目:ウィーン観光、ザ・リッツ・カールトンに宿泊
- 4日目:ウィーン観光、インペリアルに宿泊
- 5日目:ウィーン観光、ブリストルに宿泊
- 6日目:ウィーンからドバイに移動 <=今ココ!
- 7日目:ドバイから東京(成田)に移動
今回のウィーン旅行はエミレーツ航空のファーストクラスと高級ホテルを利用した豪華なものですが、
貯めたJALマイルとSPGアメックスのポイントで、ほぼ無料で実現しています。
陸マイラー的なJALマイルの貯め方と、JALマイルでエミレーツ航空のファーストクラスを発券した経緯、SPGアメックスの特典とメリット・デメリットは以下の記事をそれぞれご参照ください。
最近でも約182万円が必要となるハワイ旅行を18万円ほどの手出しだけで実現しています。ハワイ旅行の費用はこちらに公開しておりますのでぜひご参照ください。
まとめ
今回は、オーストリアでの免税ショッピングの概要から、EU諸国での免税手順と、ウィーン国際空港で「EVALIDATION」を利用した場合の違いまで、詳しくご紹介していきました。
ウィーン国際空港では、税関の業務の一部が「EVALIDATION」で代行されており、ワンストップで現金による払い戻しまで実施されるため、とても便利です。
一方で、一般的なEU諸国とは手順が異なるため、初めてウィーン国際空港で免税手続きを行う場合は、戸惑ってしまうのも事実です。
私の場合も、免税手続きを行う前に航空会社のチェックインカウンターを訪れてしまい、空港内を行ったり来たりしてしまいました。
当記事が、初めてウィーン国際空港で免税手続きを行う方のお役に、少しでもなれば幸いです。
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それでは、また!