JCBカードで「スマリボ」を設定し、年1回でも利用すると年会費の割引(キャッシュバック)を受けることができます。割引額は一般カードで「1,350円」、ゴールドカードで「5,000円」とかなり魅力的な数字になっています。しかしながら「スマリボ」は若干のクセがあるため利用方法を間違えると割引額以上の金利が発生して損をしてしまいます。当記事では、「スマリボ」で年会費割引特典を利用する際の注意点とコツをご紹介したいと思います。
目次
JCBカードの「スマリボ」とは
クレジットカードでの支払いが自動的にリボ払いになるサービス
JCBカードの「スマリボ」は、クレジットカードでの支払いが自動的にリボ払いになるサービスです。
ある月で支払い額が大きくなってしまっても翌月以降の支払い額を抑えることができるというメリットがあります。一方で、利用金額が大きいとリボ払いとしての金利負担が大きくなるというデメリットがあります。
リボ払いは高額な金利が必要になるため注意が必要
クレジットカードの場合、1回払い・2回払い・ボーナス払いは等は金利が発生しませんが、リボ払いの場合は高額な金利が必要になるため注意が必要です。
「スマリボ」の場合、金利は「実質年率15%」となっています。10万円をまるまる1年残高として残した場合、年15,000円もの金利が必要になるということになります。リボ払いって怖いですね・・。
参考 スマリボとはJCBカード
スマリボにはJCBカード年会費の割引特典あり
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「スマリボ」を利用することで年会費の割引特典を受けられる
クレジットカードのリボ払いは金利が高くなるため「極力利用しない」というのが基本になります。
ただし、JCBカードの場合は「スマリボ」を利用することで年会費の割引特典を受けることができます。
「スマリボ」で年会費割引の特典を受けるための条件は以下になります。
<年会費割引(キャッシュバック)の特典を受ける条件>
- スマリボに登録していること
- カードの有効期限月の前月の15日から12ヵ月さかのぼった期間内にショッピングの利用があること
年会費の割引を受けるには「スマリボ」に登録しつつ1年間に1度はショッピング利用が必要
「2」の条件はちょっとわかりづらいですが、基本的には1年間に一度ショッピング利用が必要ということになります。
キャッシュバック金額は一般カードで「1,375円」、ゴールドカードで「5,000円」と魅力的
この「スマリボ」の年会費割引特典でキャッシュバックを受けられる金額は以下になります。カードのグレードが「一般」と「ゴールド」が対象となっており、それぞれキャッシュバック金額も異なっているのがわかりますね。
<年会費割引特典で受けられるキャッシュバック金額>
カードグレード | 年会費(税込) | キャッシュバック金額 |
---|---|---|
一般 | 1,375円以上 | 1,375円 |
1,375円未満 | 年会費(税込)と同額 | |
ゴールド | 5,000円以上 | 5,000円 |
5,000円未満 | 年会費(税込)と同額 |
割引額(=キャッシュバック金額)は、一般カードで最大「1,350円」、ゴールドカードでは最大「5,000円」にもなります。これは、なかなか魅力的な数字ですよね。
ちなみに、「スマリボ」の年会費割引特典が適用されるのはグレードが「一般」と「ゴールド」となっているため、これより上級の「JCBザ・クラス」と「プラチナカード」は対象外となっています。
また、家族カードやETCカード、QUICPay(クイックペイ)などの年会費も対象外となっています。対象外の一覧は以下になります。
<年会費割引特典の対象外>
- JCBザ・クラス、プラチナカード
- 入会初年度のカード年会費
- カード年会費が無料のカード
- 家族カード、ETCカード、QUICPay(クイックペイ)TMなどの年会費
- データ維持料、サービス会費(J-Basketなど)、カード年会費以外の年会費(JAF年会費、校友会年会費、ファンクラブ年会費など)
スマリボでソラチカカードの年会費節約がオススメ
ソラチカカードも「スマリボ」の年会費割引の対象
陸マイラーに人気のクレジットカードとして「ソラチカカード」があります。これは、JCBが東京メトロとANAと提携して発行しているクレジットカードです。
この「ソラチカカード」に「スマリボ」の年会費割引特典を適用した場合に年会費がどのようになるのかを確認してみたいと思います。
まず、「ソラチカカード」には、「ANA To Me CARD PASMO JCB」と「ANA To Me CARD PASMO JCB GOLD」の2種類があります。グレードとしては、それぞれ「一般」と「ゴールド」となります。
<ソラチカカードの種類>
- 一般カード:ANA To Me CARD PASMO JCB
- ゴールドカード:ANA To Me CARD PASMO JCB GOLD
年会費は、一般カードが「2,200円(税込)」、ゴールドカードが「15,400円(税込)」となっていますので、スマリボの年会費割引特典で適用されるキャッシュバック額は、それぞれ「1,375円」と「5,000円」となります。まとめると以下のようになります。
<ソラチカカードの実質的な年会費>
一般カード | ゴールドカード | |
年会費(本会員) | 2,200円(税込) | 15,400円(税込) |
スマリボの年会費割引特典(キャッシュバック) | 1,375円 | 5,000円 |
実質的な維持費 | 825円 | 10,400円 |
実質的な維持費は、一般カードで「825円」、ゴールドカードで「10,400円」になりますね。
ANAカードの場合、「入会・継続マイル」を年一回受け取ることができます。その額は、一般カードで「1,000マイル」、ゴールドカードで「2,000マイル」です。
マイルの価値は「1マイル=2円」以上と言われていますので、この分まで考慮すると、一般カードの場合は実質1,175円のプラス(=1,000マイルx2円-825円)と考えることもできます。
これだけ格安(というか実質的にはプラス)の価値として「ソラチカカード(一般)」を維持できるというのは、非常に魅力的ですね。
ソラチカカードの「一般カード」と「ゴールドカード」の違い、および、「ソラチカゴールドカード」の詳細は以下の記事をご参照ください。
スマリボでJCBカード年会費の割引特典を受ける際の注意点とコツ
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基本的には普段は利用せず年1回だけ利用するのがコツ
「スマリボ」で年会費の割引特典を受けるための条件は「登録&年1回利用すること」でした。
そのため、「スマリボ」で年会費割引特典を受けたいカードは、「基本的には普段は利用せず、年1回だけ利用すれば良い」とうことになります。ただし、その年1回の利用金額にも注意があります。
「スマリボ」の場合、「残高スライドコース」いう方式を採用しています。これは、リボ払いの対象となる金額を、利用残高によって自動的に決定する方式です。
具体的には、「ゆとりコース」と「標準コース」の2つが用意されおり、「利用残高」と「毎月の支払い元金」は以下のようになっています。毎月の支払いは金額は、「毎月の支払い元金」にリボ払いの手数料を加算したものになります。
以下は「ゆとりコース」の例になります。利用残高が10万円を超えているため、「毎月の支払い元金」は1万円となり、毎月の支払い金額は、この1万円+リボ払い手数料ということになります。
重要なのは「毎月の支払い元金」は1回払いとしてリボ払い手数料が適用されないというところと、元金を除いた残高には初月からリボ払い手数料が必要となる点です(上記例では6月10日支払い分に11万円分のリボ払い手数料が加算されている)。
<「スマリボ」の重要なポイント>
- 「毎月の支払い元金」は1回払いとしてリボ払い手数料が適用されない
- 元金を除いた残高には初月からリボ払い手数料が必要となる
利用金額の上限に余裕のある「標準コース」の選択がオススメ
このことから考えると、「スマリボ」を設定した上でリボ払い手数料を発生させないためには、以下のように注意することが必要となります。
<「スマリボ」を設定した上でリボ払い手数料を発生させない方法>
- ゆとりコースの場合:毎月の利用金額を5,000円以下に抑える
- 標準コースの場合:毎月の利用金額を10,000円以下に抑える
基本的には、利用金額の上限に余裕のある「標準コース」を選択することがオススメです。
その上で、毎月の利用金額を1万円以下に抑えれば、その分は1回払いとなるため、高額なリボ払い手数料の発生を回避することができます。
スマリボをソラチカカードで利用する際はPASMOオートチャージに注意
PASMOオートチャージはオフにしておくのが安心
「ソラチカカード」の場合も基本的には同じですが、追加で注意する点があります。それは、「ソラチカカード」は「PASMOのオートチャージ」に対応しているというところです。
「PASMOのオートチャージ」は、チャージ残高が一定金額を下回ると自動的にチャージされる機能です。便利な反面、利用金額をコントロールしづらくなっています。
そのため、「スマリボ」で年会費割引特典を狙う際は、PASMOのオートチャージをオフにしておくのがオススメです。そうすれば、意図せず利用金額が膨らむのを回避することができます。
まとめると以下になります。
<ソラチカカードで年会費割引特典を受ける際のコツ>
- 「スマリボ」で「標準コース」を選択
- 毎月の利用金額を1万円以下に抑える
- PASMOのオートチャージ機能はOFFにしておく(チャージが必要な際は現金から手動でチャージ)
スマリボの申し込み方法
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JCBカードのウェブサイトである「My JCB」から申し込み可能
「スマリボ」は、JCBカードのウェブサイトである「My JCB」から簡単に申し込むことができます。
参考 My JCB(TOP)JCB
上記Topページにアクセス後、画面丈夫のメニューから「リボ・分割払い&キャッシング」を選択します。その後、画面左から「スマリボ(登録型)の登録・変更」をクリックします。
すると、「スマリボのご登録」画面が表示されますので、支払いコースを選択します。ここでは、より安全な「標準コース」を選択するのがオススメです。
スマリボには「Oki Dokiポイント」が2倍になる特典もあり
ショッピングリボ払い手数料が発生すると「Oki Dokiポイント」が2倍になる
「スマリボ」の利用特典には、年会費割引の他、「Oki Dokiポイント」が2倍になるというものもあります。
これは、毎月10日の支払い日にショッピングリボ払い手数料の支払いがあると「Oki Dokiポイント」が2倍になるというものです。
ただし、ここまでご説明してきたとおり、「スマリボ」ではリボ払いの設定金額を自分でコントロールすることができません。
そのため、ポイントが2倍になるからといって「スマリボ」を利用するのは危険です。獲得したポイント以上にリボ払いの利息を支払うことにもなりかねません。
ポイント2倍の特典を狙う際は十分に注意しましょう。
「OkiDokiポイント」には「通常獲得ポイント」と「ボーナスポイント」の2種類があります。「スマリボ」の利用特典で獲得できるのは「ボーナスポイント」となります。
「通常獲得ポイント」と「ボーナスポイント」では、ANAマイルへの交換レートが異なっているため注意が必要です。
<ANAマイルへの交換レート>
- 通常獲得ポイント:1ポイント=10マイルまたは5マイル
- ボーナスポイント:1ポイント=3マイル
まとめ:スマリボで年会費割引特典を狙う際は「コツ」を守って賢く利用!
今回は、JCBカードの「スマリボ」で年会費割引特典を利用する際の注意点とコツをご紹介しました。
「スマリボ」の年会費割引特典は魅力的である一方、使い方を間違えると割引額以上の金利が発生して損をしてしまいます。
当記事で挙げさせていただいた「コツ」を守ることで、おいしいところだけをいただいていきましょう。
<ソラチカカードで年会費割引特典を受ける際のコツ>
- 「スマリボ」で「標準コース」を選択
- 毎月の利用金額を1万円以下に抑える
- PASMOのオートチャージ機能はOFFにしておく(チャージが必要な際は現金から手動でチャージ)
ちなみにですが、この「スマリボ」」による年会費割引特典は、賢い方であれば利用金額が少なくなるという謎システムです。JCBカード側は得をしないと思うんですが、なぜこんな仕様にしているのは本当に謎です。
三井住友カードの「マイ・ペイすリボ」のように、自分でリボ払いの対象金額を設定できるようにしておいた方が、利用金額が増えると思うんですけどね・・。
それでは、また!
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