ANA VISAワイドゴールドカードは還元率1.648%を実現する陸マイラー最強のクレジットカード!
今回は、ANAマイルを効率的に貯められるクレジットカード研究として「ANA VISA ワイドゴールドカード」を取り上げます。ANA VISA ワイドゴールドカードは、多くの陸マイラーブログで扱われている、定番かつ評判の良いクレジットカードです。ANAマイルへの還元率は最高で「1.648%」という驚異的な数字を叩き出します。ただし、効率的にANAマイルを貯めるためには、仕組みがちょっと複雑で、理解が難しいところがあります。そこで、今回は、その特徴、特典から、メリット・デメリットまで、できるだけわかりやすく整理してみたいと思います。また、後半ではキャンペーン情報も合わせてご紹介します。
ANA VISAワイドゴールドカードは改悪が続いています、まず2019年の年間利用ボーナス廃止でANAマイル還元率が最大1.3%に下がりました。
そして、2022年の「マイ・ペイすリボご利用時の特典改定」により、ANAマイル還元率はついに最大1.0%までに下がってしまいました。
目次
ANA VISA ワイドゴールドカードの基本情報
ANA VISA ワイドゴールドカードは、三井住友VISAカードが、ANAと提携して発行しているゴールドカードです。
基本情報はこちらになります。写真を見てのとおり、ゴールドカードなので、年会費は高めで14,000円+税です。その分、海外障害保険は充実していて、海外旅行で5000万円の最高補償額になっています。ショッピング枠も高めの設定ですね。
公式HPはこちらになります。
ANA VISA ワイドゴールドカードの特典
ANA VISAワイドゴールドカードの特典は以下になります。
- WEB明細書とマイ・ペイすリボの登録+利用で、年会費が割引
- 入会時・継続時にボーナスマイルを獲得
- ANAマイル還元率が、通常1.0%
- 年間の決済金額によって、ANAマイル還元率がUp
- マイ・ペイすリボによる手数料発生で、さらにANAマイル還元率がUp
理解しやすいものから順にならべてみました。後半になるほど、ちょっと仕組みが複雑になります。(^_^;) それでは、各特徴を順番にご説明していきたと思います。
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ANA VISAワイドゴールドカードの特典1:WEB明細書とマイ・ペイすリボの登録+利用で、年会費が割引
WEB明細書とマイ・ペイすリボの登録+利用で、年会費が割引になります。
まず、WEB明細書の利用で、年会費が1000円引きになります。
次に、マイ・ペイすリボの登録および、年1回以上クレジットカードを利用すると、年会費が3500円引きになります。
最後に、両方の合わせ技で、年会費が4500円引きになります。
なので、最終的には、年会費は9500円+税にまで下がります。
ただし、注意点としては、初年度は、マイ・ペイすリボの割引のみ適用となりますので、初年度は3500円引きの年10500円+税、次年度から4500円引きの年9500円+税になります。
マイ・ペイすリボの登録による年会費優遇特典が改定になります。「2021年2月支払い分」から年1回以上のリボ払い手数料が発生が必要になります。
<特典の適用条件>
- 改定前:「マイ・ペイすリボ」を登録のうえ、年1回以上のご利用がある
- 改定後:「マイ・ペイすリボ」を登録のうえ、年1回以上のリボ払い手数料のお支払いがある(毎月のお支払い・臨時のお支払い)
詳細については以下公式HPのアナウンスをご確認ください。
参考 年会費優遇特典条件改定三井住友カード
ANA VISAワイドゴールドカードの特典2:入会時・継続時にボーナスマイルを獲得
カードの入会時・継続時にボーナスマイルが獲得できます。カードのグレードによって獲得できるボーナスマイルが異なります。ANA VISA ワイドゴールドカードの場合は、入会時に2000マイル、継続時も2000マイルを獲得できます。
特徴1でご説明したように、年会費は最大で年9500円+税にまで抑えられます。1マイルの価値を2円と考えると、2000マイル=4000円相当と考えられますので、実質的な年会費は5500円(= 9500円 – 4000円)程度と考えることもできます。
ANA VISAワイドゴールドカードの特典3:ANAマイル還元率が、通常1.0%
陸マイラーとして気になるANAマイル還元率ですが、通常は1.0%になります、「通常は」というところがミソです。特徴4、特徴5と進んで行くごとに、還元率が高くなっていきます。(^_^;)
まずは、基本の部分、通常1.0%の説明です。
ANA VISA ワイドゴールドカードでは、利用金額の1000円ごとに、「通常ポイント」が1ポイントが貯まります。(キャッシングでの利用以外の以下の支払い方法が対象)
ポイントの有効期限は、ポイント獲得月から3年間になります。
この通常ポイントは、1ポイントあたり10マイルに交換できます。移行手数料は必要ありません。通常のクレジットカードの場合、ANAマイルへの移行には移行手数料が必要になる場合がほとんどですが、ANA VISA ワイドゴールドカードの特徴として、移行手数料は無料になっています。これはかなりお得です。
以上まとめると、1000円の利用ごとに10ANAマイルを獲得できるということになりますので、100円あたり1ANAマイル、よって、ANAマイル還元率は1.0%、という計算になります。
ANA VISAワイドゴールドカードの特典4:年間の決済金額によって、ANAマイル還元率がUp
ANA VISA ワイドゴールドカードには、「通常ポイント」のほかに、「ボーナスポイント」というものが存在しています。
前年度の利用金額に応じて、ステージが「V1」から「V3」まで用意されており、そのステージの応じたボーナスポイントがプレゼントされます。ざっくり言うと、50万円以上で「V1」、100万円以上で「V2」、300万円以上で「V3」のステージになれます。
年間の利用金額に応じて獲得できるボーナスポイントは以下になります。
- 50万円/年:100ポイント
- 100万円/年:150 + 30 x 5 = 300ポイント
- 300万円/年:300 + 60 x 25 = 1800ポイント
ボーナスポイントは、1ポイントあたり3マイルに交換できるので、獲得できるANAマイルは以下になります。
- 50万円/年:100ポイント x 3 = 300 ANAマイル
- 100万円/年: 300ポイント x 3 = 900 ANAマイル
- 300万円/年:1800ポイント x 3 = 5400 ANAマイル
以上より、このボーナスポイントにおけるANAマイル還元率は以下になります。300万円以上利用の「V3」から、急に還元率が高くなるのがわかります。
- 50万円/年:300 ANAマイル / 50万円 x 100 = 0.06%
- 100万円/年:900 ANAマイル / 100万円 x 100 = 0.09%
- 300万円/年:5400 ANAマイル / 200万円 x 100 = 0.18%
通常ポイントのANAマイル還元率は1%でしたので、通常ポイントとボーナスポイントを合わせたトータルのANAマイル還元率は以下になります。
- 50万円/年:1% + 0.06% = 1.06%
- 100万円/年:1% + 0.09% = 1.09%
- 300万円/年:1% + 0.18% = 1.18%
「年間ボーナス制度」が、2021年1月で終了することがアナウンスされました。そのため、2021年2月の支払い分からは、「年間ボーナス制度」によるボーナスポイントは加算されなくなります。詳細については以下公式HPのアナウンスをご確認ください。
参考 ボーナスポイント三井住友カード
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さらにANAマイル還元率をあげる裏技
「ボーナスポイント」は、1ポイントあたり3マイルと交換レートが良くありません。そこで、この「ボーナスポイント」をGポイントに交換して、「新ソラチカルート(LINEポイントルート)」に乗せることで、ANAマイル還元率をあげる裏技があります。
「ボーナスポイント」は1ポイントあたりGポイントの5ポイントに交換可能です。GポイントからANAマイルへは81%の交換レートで交換可能です。(実際は交換手数料5%が必要ですが、これは半年に1回のショッピング利用で還元されるので、ここの試算では無視します。)
よって、得られるANAマイルは以下になります。
- 50万円/年:100ポイント x 5 x 0.81 = 405 ANAマイル
- 100万円/年:300ポイントx 5 x 0.81 =1215 ANAマイル
- 300万円/年:1800ポイントx5 x 0.81 = 7290 ANAマイル
この場合、ANAマイル還元率は以下になります。
- 50万円/年:405 ANAマイル / 50万円 x 100 + 1% = 1.081%
- 100万円/年:1215 ANAマイル / 100万円 x 100 + 1% = 1.1215%
- 300万円/年:7290 ANAマイル / 300万円 x 100 + 1% = 1.243%
ボーナスポイントを「新ソラチカルート(LINEポイントルート)」に乗せることで、100万円/年利用する方で約300ANAマイル、300万円/年利用する方で約1800ANAマイルを、ソラチカルートを利用しない場合に比べて上乗せすることができます。
ただし、年100万円程度の利用では、あまり効果はないので、年300万円以上利用する場合でないと、手間等を考えるとあまり意味がなさそうです・・。「新ソラチカルート(LINEポイントルート)」を経由するので、メトロポイントからANAマイルへの交換上限にも影響を与えますし、時間もかかってしまいます。
「新ソラチカルート(LINEポイントルート)」は2019年12月27日に封鎖されることが発表されています。そのため、2020年からはこの裏技は使えなくなりました。
2020年以降は「JQみずほルート(JQセゾンルート)」を利用することで「1ポイント=3.5マイル」に交換することができます。詳細は以下の記事をご参照ください。
ANA VISAワイドゴールドカードの特徴5:マイ・ペイすリボのよる手数料発生で、さらにANAマイル還元率がUp
最後は、マイ・ペイすリボによる手数料発生させることで、さらにANAマイル還元率がUpします。具体的には、以下の図のように、マイ・ペイすリボの手数料が発生することで、その月のポイントが2倍になります。
ただし、ポイント2倍といっても、もらえるポイントは「通常ポイント」ではなく「ボーナスポイント」です。
ボーナスポイントは先にご説明のとおり、1ポイントあたり3マイルに交換できます。そのため、1000円あたり3マイルを獲得できるということになり、ANAマイル還元率は、0.3%となります。ですので、これまでの議論に、0.3%の還元率を追加できます。
ちなみに、このボーナスポイントを「新ソラチカルート(LINEポイントルート)」に載せる裏技を利用すると、このボーナスポイント分のANAマイル還元率は、0.405%(=1 x5 x0.81 /1000 x100)となります。
ただし、注意したいのが、追加のANAマイル還元率を得るには、「マイ・ペイすリボ=リボ払い」の手数料を発生させる必要があるということです。マイ・ペイすリボでは、毎月のリボ払いの支払い金額を調整できるので、多額の手数料が発生しないように、支払い金額を調整することはできます。(リボ払いの手数料は年率15%です)
例えば、その月の支払額が10万円だった場合、9万円は一括払いにして、1万円をリボ払いにするといった方法です。
1万円の1ヶ月分のリボ払い手数料は約125円です。マイ・ペイすリボの支払い金額の設定は、増額は1000円単位、減額は1万円単位でできるので、増額でうまくコントールできれば、一月あたりのリボ払いの金額を千円以下に抑えることができ、手数料も抑えることができます。
ただし、これは毎月からなず、このリボ払いの増額(もしくは減額)の調整をできる方のみが手を出して良い方法です。これを忘れてしまうとと、高額な手数料が発生し、せっかくANAマイルを稼ぐことができても本末転倒になってします。要注意です。
ちなみに、特徴5までの特典と裏技をフルに適用した場合の、ANAマイル還元率は以下になります。毎月がんばれる方は報われます。
- 50万円/年:1.081% + 0.405% = 1.486%
- 100万円/年:1.1215% + 0.405% = 1.5265%
- 300万円/年:1.243% + 0.405% = 1.648%
「マイ・ペイすリボ」で手数料を最低限に抑える方法については、以下で詳しくご紹介しております。合わせてご参照ください。
ANA VISA ワイドゴールドカードにおけるANAマイル還元率一覧
ここまでで確認できたANAマイル還元率を一覧でまとめみました。こうやってみると、特徴5を適用するかどうかで、ANAマイル還元率が大きく異なることがわかります。
ANA VISAワイドゴールドカードを生かすか殺すかは、特徴5を適用できるか=マイ・ペイすリボの調整を毎月実施できるかどうかにかかっていますね。
年間の利用額 | 標準 |
特徴4 適用 |
特徴4 +裏技 |
特徴5 適用 |
特徴5 +裏技 |
---|---|---|---|---|---|
50万円未満 | 1.0 | 1.0 | 1.0 | 1.3 | 1.405 |
50万円以上 | 1.0 | 1.06 | 1.081 | 1.381 | 1.486 |
100万円以上 | 1.0 | 1.09 | 1.1215 | 1.3215 | 1.5265 |
300万円以上 | 1.0 | 1.18 | 1.243 | 1.543 | 1.648 |
ここまでの整理で、ANA VISAワイドゴールドカードで最大となるANAマイル還元率である「1.648%」を叩き出すには、以下の条件を満たす必要があるということがわかりました。なかなかハードル高いですね。
<ANAマイル還元率「1.648%」を実現するための条件>
- 年間300万円以上の利用
- マイ・ペイすリボの調整を毎月実施
- ボーナスポイントは「新ソラチカルート (LINEポイントルート)で運用
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ANA VISA ワイドゴールドカードのメリットとデメリットは?
最後に、ANA VISA ワイドゴールドカードのメリットとデメリットをまとめたいと思います。それぞれ列挙すると、以下のようになります。
<メリット>
- 最大で約1.648%となる、非常に高いANAマイル還元率を叩き出すことができる
- 通常ポイントのANAマイルへの交換手数料が無料
- 通常ポイントのANAマイルへの交換は、は新ソラチカルート(LINEポイントルート)を経由しないため、ポイントサイトの利用分だけで新ソラチカルート(LINEポイントルート)が詰まっている場合でも、有効にANAマイルを貯めることができる
- ゴールドカードのため、保有していることにステータス感がある
<デメリット>
- 年会費の割引を受けた場合でも、比較的年会費が高い(9500円+税)
- 高いANAマイル還元率(1.3%以上)を実現するには、毎月のマイ・ペスすリボの調整が必要になる
- 最大のANAマイル還元率(1.648%)を叩き出すためには、年間の利用金額が300万円以上、かつ、毎月のマイ・ペスすリボの調整、かつ、ボーナスポイントは「新ソラチカルート (LINEポイントルート)」での運用が必要になる
まとめ
今回は、ANAマイルを効率的に貯めるクレジットカード研究の第2回目として、ANA VISA ワイドゴールドカードを取り上げました。
ANA VISA ワイドゴールドカードは、最大で約1.648%のANAマイル還元率を叩き出す、非常に優秀なクレジットカードであることが理解できました。
一方で、マイ・ペスすリボを使いこなせいない(=特徴4までしか実施しない)場合は、ANAマイル還元率は最大で「1.243%」までに下がります。
かつ、年間の利用金額が少ない(=100万円以下)の場合は、ANAマイル還元率は最大「1.081%」まで下がってしまうことも理解できました。
したがって、ANA VISA ワイドゴールドカードは、すべての陸マイラーに向いている万能のクレジットカードではなく、「年間の利用金額が300万円以上で、かつ、毎月のマイ・ペスすリボの調整を忘れずに実施することができる方向け」、つまりは、まめでリッチな陸マイラー向けであると言えると思います。
私はあまりまめではないですし、年300万円のクレジットカード利用は厳しいので、宝の持ち腐れになりそうです・・。
そのため私は「SPGアメックス 」をメインのクレジットカードとして利用しています。SPGアメックスは年会費は高額ですが、初年度・次年度以降ともに、年会費以上の特典を得ることができるため、年会費無料のような感覚で維持していくことができます。
また、マイル還元率も最大1.25%と非常に高い値を実現しています。加えて、ANAだけでなくJALを含む世界40以上の航空会社のマイルに交換可能で、マリオットのゴールド会員による特典も得ることができます。
SPGアメックスの特典からメリットまでの詳細については以下でご紹介しております。合わせてご参照ください。
それでは、また!
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ANAカードの入会キャンペーンはこちらにまとめています。ぜひ合わせてご参照ください。