ANAマイルを貯めるクレジットカードは何がオススメ?比較結果を発表!
ANAマイルを効率的に貯められるクレジットカードの研究を、エクストリームカード、ANA VISAワイドゴールドカード、SPGアメックスカード、LINE Pay カードと、4回に渡って実施してきました。今回は、ANA陸マイラーである自分自身のケースに当てはめて、これまで研究してきたクレジットカードを比較し、ANAマイルを貯めるために最適な一枚を選択してみたいと思います。
目次
ANAマイルを貯めるクレジットカードの研究:これまでの経緯
ANAマイルを効率的に貯められるクレジットカード研究の第1回目では、エクストリームカードを取り上げてます。
ANAマイル還元率1.35%を実現する非常に優秀なクレジットカードです。
また、こちらの第1回目では、なぜクレジットカードでANAマイルを貯めようとしているのか、そのきっかけについても記載しております。
第2回目では、ANA陸マイラー御用達とも言える、ANA VISAワイドゴールドカードを取り上げています。
最大で1.64%のANAマイル還元率を実現可能な、最強との呼び名も高いクレジットカードです。
第3回目では、SPGアメックスカードをご紹介しています。
1.25%という高いANAマイル還元率の実現と、SPGのゴールド会員としてのメリットを両取りできる、非常に魅力的なクレジットカードです。
第4回目では、LINE Pyaカードをご紹介しています。
LINE Pay カードは厳密にはクレジットカードではなく、プリペイドカードに分類されるものですが、1.62%という高いANAマイル還元率を実現する、ANA陸マイラーにとって非常に強力なツールです。
ただし、セキュリティや保証の面でリスクがあるため、利用する際は自衛が必要になります。
ANAマイルを貯めるクレジットカードを比較:前提条件
私自身の利用ケースを当てはめて、各クジレッットカードの比較を行いたいと思います。想定している利用ケースは以下になります。
- 年間のクレジットカード利用金額:200万円/年
- 海外・国内旅行の回数:3回/年
比較を行う上で、ランニング費用や獲得特典も考慮したいため、円の価値をマイルに換算して計算したいと思います。
コストとしてかかるものはマイル換算で「マイナス」、特典として得られるものはマイル換算で「プラス」して、プラス・マイナイス後のトータルのマイル数=ANAマイル獲得価値、として比較を行います。
この際の円の価値とマイルの換算レートは、一般的に言われる1マイル=2円とします。
また、初年度は入会特典で年会費が無料やボーナスマイル等、各クレジットカードによって条件にばらつきがでる上、継続して利益を受けられるものではないので、2年目以降の条件で比較したいと思います。
- 円の価値をマイルに換算し、プラス・マイナス、トータルのマイル数=ANAマイル獲得価値で比較
- 1マイル=2円で換算
- 2年目以降の条件で比較
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ANAマイルを貯めるクレジットカード①: エクストリームカードの場合
エクストリームカードは、2017年9月19日をもってサービスを終了しました。サービス終了の発表の詳細は以下公式HPをご参照ください。
エクストリームカードの場合、利用金額によってANAマイル還元率は変化しません。私のケースの年間200万円の決済の場合も、ANAマイル還元率は「1.35%」になります。
年間30万円以上のクレジット決済で、年会費は無料になるので、ランニングコストはゼロです。また、特記するような獲得特典はありません。よって、以下の計算になります。
- クレジット決済で獲得できるANAマイル:+27,000 ANAマイル(200万円 x 1.35% )
- ランニングコスト:なし(年間30万円以上のクレジット決済で年会費無料)
- 獲得特典:なし
- トータルの獲得価値:+27,000 ANAマイル
以上の評価結果より、トータルの獲得価値は27,000 ANAマイルとなります。
ANAマイルを貯めるクレジットカード②:ANA VISA ワイドゴールドカードの場合
ANA VISA ワイドゴールドカードの場合、利用金額および裏技をどこまで適用するかによってANAマイル還元率が変化します。
私のケースの年間200万円の決済の場合も「特徴5を適用できるか=マイ・ペイすリボの調整を毎月実施できるか」によって、ANAマイル還元率が大きく変化します。
(詳細は「ANA VISAワイドゴールドカード:特典からメリット・デメリットを徹底解説」をご参照ください)
- 特徴4+ソラチカルート適用:1.12%
- 特徴5+ソラチカルート適用:1.52%
私の場合、毎月まめに調整を実施する自信がないので、ANAマイル還元率としては、「特徴4+ソラチカルート適用」の場合の、「1.12%」としたいと思います。
年会費については、WEB明細書とマイ・ペイすリボの登録+利用後の年会費である、「9,500円」をベースにします。よって、以下の計算になります。
- クレジット決済で獲得できるANAマイル:+22,400 ANAマイル(200万円 x 1.12% )
- ランニングコスト:-4750 ANAマイル(WEB明細書とマイ・ペイすリボの登録+利用後の年会費9,500円を、ANAマイル換算)
- 獲得特典:なし
- トータルの獲得価値:+17,650 ANAマイル
以上の評価結果より、トータルの獲得価値は17,650 ANAマイル相当となります。
また、比較のため、「特徴5+ソラチカルート適用」の場合の、ANAマイル還元率を「1.525%」とした計算結果を示したいと思います。
- クレジット決済で獲得できるANAマイル:+30,500 ANAマイル(200万円 x 1.525% )
- ランニングコスト:-4750 ANAマイル(WEB明細書とマイ・ペイすリボの登録+利用後の年会費9,500円を、ANAマイル換算)
- 獲得特典:なし
- トータルの獲得価値:+25,750 ANAマイル
以上の評価結果より、トータルの獲得価値は25,750 ANAマイル相当となります。
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ANAマイルを貯めるクレジットカード③:SPGアメックスカードの場合
SPGアメックスカードの場合、利用金額によってANAマイル還元率は変化しません。私のケースの年間200万円の決済の場合も、ANAマイル還元率は「1.25%」になります。
年会費については、2年目以降は優遇措置はありませんので、年31,000円が必要になります。一方で、2年目以降は無料宿泊特典が1泊分獲得できます。
私のケースでは、国内・海外旅行に年3回程度出かけるので、無料宿泊特典の利用は余裕で可能です。
宿泊料金は、年会費の31,000円を超えると想定しますが、いくらになるかは旅行先や時期によっても変動するので、ここでは保守的に年会費と同額の31,000円/1泊とします。
よって、以下の計算になります。
- クレジット決済で獲得できるANAマイル:+25,000 ANAマイル(200万円 x 1.25% )
- ランニングコスト:-15,500 ANAマイル(年会費31,000円を、ANAマイル換算)
- 獲得特典:+15,500 ANAマイル(宿泊費31,000円を、ANAマイル換算)
- トータルの獲得価値:+25,000 ANAマイル
以上の評価結果より、トータルの獲得価値は25,000 ANAマイル相当となります。
ANAマイルを貯めるクレジットカード④:LINE Pay カードの場合
LINE Payカードは2%というポイント還元率の高さが特徴でした。しかしながら2018年5月31日をもって、この2%のポイント還元を終了する予定であることが発表されました。2016年6月1日からは新制度である「マイカラー」が導入されました。
LIEN Pay カードの場合、利用金額によってANAマイル還元率は変化しません。私のケースの年間200万円の決済の場合も、ANAマイル還元率は「1.62%」になります。
年会費については、初年度も2年目以降も無料になります。よって、以下の計算になります。
- クレジット決済で獲得できるANAマイル:+32,400 ANAマイル(200万円 x 1.62% )
- ランニングコスト:なし(年会費無料)
- 獲得特典:なし
- トータルの獲得価値:+32,400 ANAマイル
以上の評価結果より、トータルの獲得価値は32,400 ANAマイル相当となります。
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ANAマイルを貯めるクレジットカード:ANAマイル獲得価値での比較結果
ここまでの評価結果を比較すると以下のようになります。
- エクストリームカードの場合:27,000 ANAマイル
- ANA VISAワイドゴールドカードの場合(特徴4+ソラチカルート適用):17,650 ANAマイル
- 【参考】ANA VISAワイドゴールドカードの場合(特徴5+ソラチカルート適用):25,750 ANAマイル
- SPGアメックスカードの場合:25,000 ANAマイル
- LINE Payカードの場合:32,400 ANAマイル
結果としは、LINE Pay カードが頭一つ抜け出ていることがわかります。他のクレジットカードに比べて、5,000から7,000ANAマイル程度の差が発生します。
一方で、年間のクレジットカードの決済額が200万円程度では、エクストリームカードとANA VISAワイドゴールドカード、SPGアメックスカード間で、大きな差は発生しないことがわかります。
差は2,000ANAマイル程度。年間のマイル数の差としては大きくないですね。
一方で、ANA VISAワイドゴールドカードに関しては、「特徴4+ソラチカルート適用」どまりでは、獲得できるANAマイルが、他のクレジットカードに比べて大きく劣ることがわかります。
逆に言えば、ANA VISAワイドゴールドカードを利用するのであれば、「特徴5+ソラチカルート適用」まで実施しないと持っている価値がないということですね・・。つまりは、私のケースでは宝の持ち腐れです。
ANAマイルを貯めるクレジットカード:私のメインカードを選択
まず、ANA VISAワイドゴールドカードは、私の利用方法(特徴4+ソラチカルート適用どまり)では宝の持ち腐れになるので、選択肢から落とします。
次に、ANAマイル還元率だけを見れば、LINE Pay カードが一番魅力的にはなりますが、こちらの記事(「LINE Pay カードはポイント還元率2%!特徴から使い方、メリット・デメリットまで徹底解説!」)で書かせていただいたように、セキュリティや保証の面で不安が残ります。
また、決済ネットワークにJCBカードを利用しているので、海外での利用にも不安が残りますし、そもそも、電気やガス等の光熱費の口座振替には利用できません。
そのため、メインカードにLINE Pay カードを利用するのは、現時点では難しいと感じています。
ただし、1.62%となる高いANAマイル還元率を全く捨ててしまうのももったいないので、コンビニやファーストフードなどの小額決済用のサブカードとして利用したいと思っています。
以上から、メインカードの選択肢として最終的に残るのは、エクストリームカードとSPGアメックスカードになります。
数字だけを見れば、エクストリームカードの方が優れていますが、
「数字では表せない付加価値」を考えると、SPGアメックスカードの方が優れていると私は感じるため、私のメインカードとしてはSPGアメックスカードを選択したいと思います。
私が感じている、SPGアメックスカードの「数字に表せない付加価値」は以下になります。
SPGアメックスカードの場合、国内クレジットカード会社のゴールドカード相当の特典および保証が付与されています。
また、SPGのゴールド会員としての特典も受けることができます。ソラチカルートを圧迫しないのも非常にポイントが高いです。
- アメックスカードとしてのトラベルサービス(カードラウンジ利用や空港からの手荷物無料宅配、旅行障害保険、等)
- アメックスカードとしてのプロテクション(ショッピング・プロテクションやキャンセル・プロテクション、オンライン・プロテクション、等)
- SPGのゴールド会員資格(無料アップグレード、レイトチェックアウト、チェックイン時の特典、等)
- 無料宿泊特典(前述の計算では保守的に31,000円の価値にしましたが、実際は50,000円から60,000円の宿泊料金のところを狙うので、プラスで20,000円から30,000円の価値があると感じています)
- ソラチカルートを利用しないので、ソラチカルートのANAマイル移行上限を圧迫しない。また、状況に応じて、ANA意外の航空会社のマイルへも交換可能
以上の検討結果から、私のクレジットカード編成を以下のように決定したと思います。
- メインカード:SPGアメックスカード
- 国内での高額決済・固定費決済・旅行費用決済・Webショッピング決済、海外旅行での決済全般)
- サブカード:LINE Pay カード
- 国内実店舗での小額決済
ちなみに、年間決済額200万円のうち、150万円をメインカードであるSPGアメックスカードで、50万円をサブカードであるLINE Pay カードで支払った際の、トータルのANAマイル還元率は以下になります。
- 150万円 x 1.25% = 18,750 ANAマイル
- 50万円 x 1.62% = 8,100 ANAマイル
- 合計:26,850 ANAマイル
- トータルのANAマイル還元率:26,850 ANAマイル / 200万円 x 100 = 1.3425%
SPGアメックス単体利用の場合との差額は約1700 ANAマイル。LINE Pay カードを組み合わせて利用することで、若干ですが獲得ANAマイル数を底上げすることが可能となります。
まとめ
今回は、ANA陸マイラーである自分自身のケースに当てはめて、これまでご紹介してきたクレジットカードを比較し、メインカードとサブカードの選択を行いました。
私自身の利用ケースに当てはめ、メインカードとしてSPGアメックスカード、サブカードとしてLINE Pay カードを選択しました。
この選択が正しいのかどうか、メインカードとしてSPGアメックスカード、サブカードとしてLINE Pay カードを当面(1年ぐらい?)利用してみて、状況に応じて見直ししていきたいと思います。
それでは、また!