アメックスの「空港ラウンジ特典」で対象空港の変更が発表になりました。2025年6月1日から地方を中心とした15空港のカードラウンジが対象外になるというものです。地方空港の利用頻度が多い方には大きな痛手で改悪となっています。以下では代替カード(代わり)を含めて解説していきます。
目次
アメックス「空港ラウンジ特典」が改悪
地方を中心とした15のカードラウンジが対象外に
アメックスの「空港ラウンジ特典」で対象空港の変更が発表になりました。
2025年6月1日から以下15の空港にあるカードラウンジが「無料」での利用の対象外となります。地方を中心とした比較的小規模な空港が選ばれていますね。
<空港ラウンジ特典の対象外(2025年6月1日から)>
- 函館空港
- 青森空港
- 秋田空港
- 仙台国際空港
- 新潟空港
- 富山空港
- 小松空港
- 岡山空港
- 米子空港
- 山口宇部空港
- 高松空港
- 松山空港
- 徳島空港
- 北九州空港
- 大分空港
一方で、2025年6月1日以降も以下14の空港にあるカードラウンジは引き続き「無料」で利用することができます。
主に国際線を併設するようなターミナルとなる空港が選ばれています。また、日本人に人気のあるハワイ「ダニエル・K・イノウエ国際空港」のラウンジも継続して利用可能となっています。
<空港ラウンジ特典の対象(2025年6月1日から)>
- 新千歳空港
- 羽田空港(第1ターミナル・第2ターミナル・第3ターミナル)
- 成田国際空港(第1ターミナル・第2ターミナル)
- 中部国際空港
- 伊丹空港
- 関西国際空港
- 神戸空港
- 広島空港
- 福岡空港
- 長崎空港
- 熊本空港
- 鹿児島空港
- 那覇空港
- ハワイ ダニエル・K・イノウエ国際空港
ちなみに、この「空港ラウンジ特典」で対象となっているのはカードラウンジです。プライオリティパスの提携ラウンジやANAラウンジやJALラウンジといった航空会社ラウンジとは異なります。
カードラウンジと航空会社ラウンジの違いはこちら。
プライオリティパスの提携ラウンジ(日本国内)はこちらの記事をご参照ください。
地方空港利用者および家族連れには大きな痛手
空港ラウンジ特典の対象外には、地方空港から多く選ばれています。これらの空港をホームで利用している方には痛手と言えますね。
特に、ANAラウンジやJALラウンジといった航空会社ラウンジが設置されていない空港では他の選択肢がないためダメージが大きくなります。
ただし、利用するのが一人だけであれば代替となる他社カードを保有していれば大きな問題にはなりません。ゴールドカードには空港ラウンジ特典が付帯しているものが多くあります。
一方で大きな影響を受けるのが家族連れです。
アメックスの空港ラウンジ特典は、カード1枚で本人(カード会員)+同伴者1名まで無料になるのが特徴です。つまり、カード1枚あれば2人まで無料で利用できるというわけです。
これはゴールドカード以上だけではなく、グリーンなど普通カードでも適用されます。他社にない太っ腹な対応です。
アメリカン・エキスプレスのカードと、同一名義の当日ご利用の搭乗券をご呈示いただくと、国内外にある対象の空港ラウンジを、同伴者お一人様と共に無料で利用いただけます。
そして、基本カードだけでなく、家族カードや追加カード(特典あり)でもこの空港ラウンジ特典は適用されます。
そのため、基本カード1枚+家族カード1枚があれば最大4人まで空港ラウンジを利用することがでます。これは、家族連れに大きなメリットです。
今後は、家族連れでこれら特典の対象外となった空港ラウンジをどのように利用するかが大きな課題となりますね。
最近リニューアルされて人気の「アメックスゴールドプリファード」は家族カード2枚まで無料で発行できます。そのため、本会員カードも合わせると最大6人まで空港ラウンジを利用できます。
影響範囲は全アメックスカードに及ぶ
今回の「空港ラウンジ特典」で影響を受けるのはアメックスが発行する全てのカードです。
具体的には以下になります。個人カードだけでなくビジネスカードやコーポレートカードも対象になっているのが確認できますね。
<影響を受けるアメックスカード>
- アメリカン・エキスプレス・グリーン・カード
- アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
- アメリカン・エキスプレス・ゴールド・プリファード・カード
- プラチナ・カード
- アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・カード
- アメリカン・エキスプレス・スカイ・トラベラー・プレミア・カード
- ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・カード
- ヒルトン・オナーズ アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
- Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・カード
- Marriott Bonvoy アメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
- ANAアメリカン・エキスプレス・カード
- ANAアメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
- ANAアメリカン・エキスプレス・プレミアム・カード
- デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・カード
- デルタ スカイマイル アメリカン・エキスプレス・ゴールド・カード
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・グリーン・カード
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・ゴールド・カード
- アメリカン・エキスプレス・ビジネス・プラチナ・カード
- アメリカン・エキスプレス・ゴールド・コーポレート・カード
- アメリカン・エキスプレス・プラチナ・コーポレート・カード
- アメリカン・エキスプレス・JR東海エクスプレス・ゴールド・コーポレート・カード
- アメリカン・エキスプレス・JR東海エクスプレス・プラチナ・コーポレート・カード
個人的には、グリーンなど普通カードはそもそも空港ラウンジ特典の対象外や利用回数を制限するなどメリハリがあっても良かったと思います。
対象カードの確認作業などの現場オペレーションを考えると難しいのかもしれませんね。
空港ラウンジ特典のある代替カードは?
1人で利用する場合のオススメ
他社ゴールドカードには空港ラウンジ特典が付帯するものが多くあります。中でも年会費無料で維持できるものがオススメです。
年会費無料で維持できるゴールドカードには以下のようなものがあります。それぞれ初年度は有料かつ条件クリアする必要があるため注意が必要です。
<年会費無料のゴールドカード(例)>
年会費 | 年会費無料の条件 | |
エポスゴールドカード | 5,500円(税込) | 年50万円以上の利用 |
三井住友カードゴールド(NL) | 5,500円(税込) | 年100万円以上の利用 |
JQ CARDセゾンゴールド | 11,000円(税込) | 年50万円以上の利用 |
三井住友カードゴールド(NL)は2025年4月30日までの期間限定で初年度年会費無料キャンペーンを実施しています。
加えて、ポイントサイトを経由すれば14,600円分の14,600円分のポイントも合わせて獲得することができます。このようなタイミングを利用するのも良いですね。
モッピーの入会がまだの方はこちらのバナーからの新規登録&条件クリアで2,000円分のポイントも獲得できます。ぜひ合わせてご活用ください。
モッピーの入会キャンペーンはこちらで詳しくご紹介しています。
初年度も年会費を無料にしたい場合は一つ下のグレードのカードからインビテーションでアップグレードするという手があります。
上記3つのカードともにこの技を使うことができます。時間はかかりますが節約したい方にオススメです。
エポスゴールドカードの特典からメリット、デメリットの詳細はこちら。
エポスゴールドカードの招待(インビテーション)の条件はこちらの記事をそれぞれご参照ください。
陸マイラーであればマイル還元率のより高いJQ CARDエポスゴールドもオススメです。私はエポスゴールドからこちらに切替ました。
ちなみにですが、ゴールドカードで利用可能な空港ラウンジはカード会社によってラインナップに強弱があります。三井住友カードとセゾンカードは充実していますが、エポスカードは弱めです。
(JCBカードも非常に充実していますが年会費無料で維持できるゴールドカードはなさそう)
発行する前には自身がよく利用するお目当ての空港が対象になっているか確認しましょう。
<カード各社の空港ラウンジサービス>
家族で利用する場合のオススメ
アメックスカードと同様に同伴者1名まで空港ラウンジ利用が無料となるクレジットカードには以下のようなものがあります。
ただし、どれもプラチナカード(もしくはそれ以上)になるため年会費は高額になってしまいます。
これを見るとグリーンなど普通カードでも同伴者1名まで無料というアメックスカードの特典は貴重であることが確認できますね。
<同伴者1名まで無料のクレジットカード(例)>
券種 | 年会費 |
JCBプラチナ | 27,500円(税込) |
エポスプラチナカード | 30,000円(税込) |
三井住友カードプラチナ | 55,000円(税込) |
JCB THE CLASS | 55,000円(税込) |
ラグジュアリーカード(チタン) | 55,000円(税込) |
ダイナースクラブ プレミアムカード | 143,000円(税込) |
この中で個人的なオススメは「エポスプラチナカード」です。年会費は30,000円ですが、ゴールドからのインビテーションで入会すれば年会費は20,000円になります。
また、年間の利用金額に応じてポイントバックもあるため年会費負担を軽減することもできます。
加えて、プライオリティパスも発行できるため空港ラウンジ活用の選択肢も広がります(ただし、前述のとおりエポスカードのカードラウンジのラインアップな弱めなのでそこは注意)。
一方で、カードラウンジの利用料はそれほど高くありませんので、子供分は有償で支払うと割り切っても良いと思います。
例えば家族で利用する場合、夫婦など大人の分は年会費無料で維持できるゴールドカードでカバーし、同伴する子供の分は追加で支払うというイメージです。
こちらは今回対象外となった北九州空港の「ラウンジひまわり」の利用料金です。他空港でも大人が1,000円前後、子供はその半額程度に設定しているところが多くあります。
<ラウンジひまわりの利用料金>
- 大人:880円(税込)
- 3歳以上12歳未満:440円(税込)
- 3歳未満:無料
- アルコール類:有料
まとめ
今回は、アメックスの「空港ラウンジ特典」の改悪をご紹介しました。
2025年6月1日から地方を中心とした15のカードラウンジが「無料」での利用の対象外になります。地方空港の利用頻度が多い方には大きな痛手となっています。
利用するのが1人であれば代替となる他社ゴールドカードを保有すれば良いのですが、家族連れだとちょうど良いものがなく難しいですね。影響が大きくなりそうです。
プライオリティパスの対象施設からレストランやリフレッシュ施設を除外するという改悪もアメックスカードが先陣を切って実施しました。
今後同じような改悪が他社カードにも及ばないことを祈るのみですね。
それでは、また!