陸マイラーの定番となっていた「ANA東急ルート(TOKYUルート)」が2022年3月末で閉鎖(封鎖)されることが発表になりました。ポイントサイトで貯めたポイントを75%のレートでANAマイルに可能な、シンプルで便利なルートであっただけに残念です。当記事では、この終了のニュースから、その代替(後継)と陸マイラーが今やっておくべきことまで合わせてご紹介したいと思います。
目次
ANA東急ルート(TOKYUルート)が2022年3月末で閉鎖(封鎖)されることが発表
ドットマネーからTOKYUポイントへの交換が2022年3月31日で終了
2021年10月1日に「東急カード株式会社」から衝撃的な発表がありました。それは、一部の対象カードでドットマネーからTOKYUポイントへの交換を終了させるというものです。
ドットマネーからのポイント交換が終了するカードは以下になります。陸マイラーに親しまれてきた「ANA東急カード(ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード)」も対象に含まれてます。
<ドットマネーからのポイント交換が終了するカード>
- JMB機能非付帯の各種TOKYU CARD
- JALカード TOKYU POINT ClubQ
- スーパーICカード TOKYU POINT PASMO 「三菱UFJ-VISA」
- ANA TOKYU POINT ClubQ PASMO マスターカード<=ANA東急カード
2022年4月1日からドットマネー交換の対象外となりますので、2022年3月31日がドットマネーからTOKYUポイントへの交換終了日ということになりますね。
「東急カード株式会社」からの発表詳細はこちら公式サイトをご参照ください。
東急カード株式会社「ドットマネー交換対象カードの変更に伴う一部カードでの交換終了について」
ANA東急ルート(TOKYUルート)は2022年3月末で閉鎖(封鎖)
「ANA東急ルート(TOKYUルート)」の概要図は以下になります。
ポイントサイトで貯めたポイントをポイント中継サイトである「ドットマネー」に集約してから「TOKYUポイント」に交換し、最終的に「ANAマイル」に交換するというルートでした。
ルート全体の交換レートは「75%」となります。
<ANA東急ルート(TOKYUルート)の概要図>
今回の「東急カード株式会社」からの発表では、ルート中盤の「ドットマネー」から「TOKYUポイント」への交換部分が閉鎖(封鎖)されることになります。上記図の「バツ印」の部分ですね。
この部分は「ANA東急ルート(TOKYUルート)」の核になる部分で有効な代替ルートは存在していません。そのため、2022年3月末で「ANA東急ルート(TOKYUルート)」は終了するという形になります。
「ANA東急ルート(TOKYUルート)」はシンプルで初心者にもわかりやすく、スピーディーで便利なルートであっただけに残念です。
陸マイラーにとっては改悪となる発表で悲報と言えますね。
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陸マイラーは改悪との戦いの歴史
陸マイラー活動には改悪がつきものです。お得なルートは尖っているため、どうしてもANAに目をつけられて閉鎖(封鎖)に追い込まれてしまいます。
これまでのルート閉鎖(封鎖)の歴史は以下になります。ここ最近では2年周期ぐらいで改悪がやってきていることがわかりますね。
<ルート閉鎖(封鎖)の歴史>
- ソラチカルート(90%):2018年3月31日
- LINEポイントルート(81%):2019年12月27日
- 東急ルート(75%):2022年3月31日<=今回発表
改悪があっても新しいルートを見つけて淡々と活動を続けるのが陸マイラーです。今回「ANA東急ルート(TOKYUルート)」が終了したとしても、前を向いて活動を継続するのが重要です。
活動を継続した人だけが、マイルを利用したお得な海外旅行を実現するというゴールに到達することができます。
ANA東急ルート(TOKYUルート)の代替(後継)は?交換レート70%の2つのルートに注目
代替(後継)ルートの候補は2つでANAマイル交換レートはどちらも70%
「ANA東急ルート(TOKYUルート)」の終了で気になるのは代替(後継)ルートです。
代替(後継)ルートとしては、「JQみずほルート」と「ニモカルート」の2つが候補になります。どちらもANAマイルへの交換レートは「70%」となります。
<代替(後継)ルート>
- JQみずほルート(70%)<=メインにオススメ
- ニモカルート(70%)
ポイントサイトからANAマイル交換レートはどちらも「70%」ということで、「ANA東急ルート(TOKYUルート)」の75%から比べると「5%のダウン」ということになります。
交換レートがダウンになるのは残念ですが、思いのほか影響は大きくないと言えますね。
代替(後継)ルートのメインは「JQみずほルート」、サブが「ニモカルート」
「JQみずほルート」と「ニモカルート」のメリットとデメリットをマトリックスでまとめると以下のようになります。
<代替(後継)ルートのメリデメ比較>
JQみずほルート | ニモカルート | |
交換レート | 70% | 70% |
メリット | ・Webで完結 | ・ルートがシンプル ・カードは1枚でOK |
デメリット | ・ルートが複雑 ・カードが2枚必要 |
・交換機が必要(九州と函館) |
総評 | 居住地に依存しないため万人向け。メインにオススメ。 | 九州や北海道に居住、もしくは年1回程度遠征できる方にオススメ。 |
「ニモカルート」はシンプルで良いのですが、物理的な交換機を利用する必要があるという大きなデメリットがあります。
交換機は九州と函館にしかないため、これら地域に居住している人か、年1回程度遠征できる方向けのルートということになります。
一方で「JQみずほルート」はルートが若干複雑ですがWebで完結できるというメリットがあります。居住地に依存しないため、万人向けにはこちらをメインルートとしてオススメします。
JQみずほルートはWebで完結しANAマイルへの交換レート「70%」を実現
まずは「JQみずほルート」をご紹介します。「JQみずほルート」のルート図は以下のようになります。
各ポイントサイトで貯めたポイントは「Tポイント」もしくは「Gポイント」に集約し、「JRキューポ」と「永久不滅ポイント」を経由して、最終的に「ANAマイルに交換します。
ルート全体のANAマイル交換レートは「70%」となります。
<JQみずほルートの概要図>
ルート的には複雑に見えますが、どのポイントもWebで完結するため見た目ほど難しくありません。一度実施してみればすぐに慣れるレベルです。
ルートも「永久不滅ポイント」に集約しているという意識をもつようにすれば意外とシンプルだったりします。
そして、この「JQみずほルート」を実現する上で重要になるのが、「JQ CARDセゾン」と「みずほマイレージクラブカード/ANA」という2つのクレジットカードです。
「JQみずほルート」の交換日数や必要なもの、手順などの詳細はこちらの記事にまとめております。合わせてご参照ください。
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「JQ CARDセゾン」はJRキューポから永久不滅ポイントへの交換に必要
「JQ CARDセゾン」は「JRキューポ」から「永久不滅ポイント」に交換するために必要になります。
「JQ CARDセゾン」は、JR九州とクレディセゾンが提携して発行しているクレジットカードです。利用すれば、JR九州のポイントプログラムである「JRキューポ」のポイントを貯められます。
貯めた「JRキューポ」は、「永久不滅ポイント」と相互に交換ができます。交換レートは以下のようになっています。相互に等価交換できるというのが、この「JQ CARDセゾン」の特徴です。
<「JRキューポ」と「永久不滅ポイント」の交換レート>
- 永久不滅 200ポイント=>JRキューポ 1,000ポイント
- JRキューポ 1,000ポイント=>永久不滅 200ポイント
「JQ CARDセゾン」の基本情報は以下になります。年会費は初年度無料で、かつ、年1回のショッピング利用があれば次年度の年会費も無料となります。これにより、維持費を抑えた運用が可能になっています。
<「JQ CARDセゾン」の基本情報>
年会費 | 1,375円(税込) 初年度無料。年1回のシッピング利用で次年度も無料 |
国際ブランド | VISA/Mastercard/JCB/AMEX |
ポイント | JRキューポ:200円につき1ポイント 永久不滅ポイントに等価交換可能 |
提携会社 | JR九州 |
発行会社 | クレディセゾン |
申し込み条件 | 高校生を除く18歳以上で連絡可能な方 |
「JQ CARDセゾン」の詳細は、JR九州の公式ウェブサイトもご参照ください。
参考 JQ CARDセゾンJR九州
国際ブランドは「AMEX」がオススメです。AMEXはキャンペーンに積極的です。実質年会費無料の「AMEX」としてルート維持するだけでなく、キャンペーン参加要員としても有用です。
「みずほマイレージクラブカード/ANA」は70%のレートで永久不滅ポイントをANAマイルに交換するために必要
「みずほマイレージクラブカード/ANA」は、「ANAマイル」への交換レートを70%に高めるために必要になります。これがないと交換レートは60%にダウンしてしまいます。
「みずほマイレージクラブ/ANA」は、UCカードとみずほ銀行が提携して発行しているクレジットカードで、「ANAマイレージクラブカード」と「みずほマイレージクラブカード」の機能が合体したものです。
「みずほマイレージクラブ/ANA」の基本情報は以下になります。年会費は無料となっており、維持費を抑えた運用が可能になっています。
申し込むためには、みずほ銀行に普通預金口座を持っている必要があるため注意が必要です。みずほ銀行の口座開設は、「みずほマイレージクラブ/ANA」の申し込みと同時に行うこともできます。
<「みずほマイレージクラブ/ANA」の基本情報>
年会費 | 無料 |
国際ブランド | Mastercard |
ポイント | 永久不滅ポイント:1,000円につき1ポイント 優遇レートでANAマイルに交換可能 |
提携会社 | みずほ銀行 |
発行会社 | UCカード |
申し込み条件 | みずほ銀行に普通預金口座をお持ちの方 |
また、「みずほマイレージクラブ/ANA」を保有していると、みずほ銀行で各種の優遇を受けられるなど、特典もあります。
<みずほ銀行で受けられる優遇>
- みずほ銀行のATM時間外手数料が無料
- コンビニATM(イーネット・ローソン・セブン銀行)ご利用手数料・時間外手数料も無料
- みずほ銀行ATM・コンビニATM(イーネット・ローソン)・みずほダイレクトご利用時のみずほ銀行本支店宛振込手数料が無料 他行宛の振込手数料も割引)など
「みずほマイレージクラブ/ANA」の詳細は、みずほ銀行の公式ウェブサイトもご参照ください。
参考 みずほマイレージクラブ/ANAみずほ銀行
ニモカルートはシンプルなステップでANAマイル交換レート「70%」を実現
続いては「ニモカルート」です。「ニモカルート」のルート図は以下のようになります。
各ポイントサイトで貯めたポイントは「PeX」もしくは「Gポイント」に集約し、「nimoca」を経由して最終的に「ANAマイルに交換します。
ルート全体のANAマイル交換レートは「70%」となります。
<ニモカルート概要図>
ルート的にはとてもシンプルですね。初心者にもわかりやすいのが特徴になります。
「ニモカルート」の交換日数や必要なもの、手順などの詳細はこちらの記事にまとめております。合わせてご参照ください。
ニモカルートは物理的な「交換機」を利用する必要があるため注意
ただし、こちらの「ニモカルート」には最大の弱点があります。それは「nimoca」から「ANAマイル」に交換するためには仏的な「交換機」を利用する必要があるという点です。
そして、その交換機は、九州(福岡、大分、熊本、宮崎)と北海道(函館)にしかないことです。
ポイント交換ができる場所|ポイントをつかう|nimocaとは|nimoca
そのため、この「ニモカルート」は九州(福岡、大分、熊本、宮崎)や北海道(函館)に居住している方や、年1回程度これらの地域に遠征できる方でないと運用が難しいということになります。
この部分はちょっとハードルが高いですね。
また、「ニモカルート」を実現するためには「ANA VISA nimocaカード」が必須になります。「ANA VISA nimocaカード」は初年度年会費無料で次年度以降は年会費が「2,200円(税込)」となります。
「ANA VISA nimocaカード」の詳細はこちら公式サイトをご参照ください。
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ANA東急ルート(TOKYUルート)の終了で陸マイラーが今やっておくべきことは?
ANA東急ルート(TOKYUルート)終了に備えてTOKYUポイントへポイントを集約しておく
「ANA東急ルート(TOKYUルート)」の終了に備えて陸マイラーがまずやっておくことは、ポイントサイトで貯めたポイントを「TOKYUポイント」に集約することです。
2022年3月31日で閉鎖(封鎖)されるのは、「ドットマネー」から「TOKYUポイント」への交換分だけです。2022年4月1日以降も、「TOKYUポイント」から「ANAマイル」へは、これまでどおり75%のレートで交換することができます。
そのため、ルート終了までに「TOKYUポイント」をできるだけためておくことが重要となります。
「TOKYUポイント」も「ANAマイル」も有効期限は3年間となっていますので、理論的には向こう6年分(=3年+3年)ぐらの必要マイル数分ぐらいの「TOKYUポイント」を貯めておいて良いということになります。
ただし、実際は「ドットマネー」から「TOKYUポイント」への交換部分は「月100,000ポイントまで」という制限がありますので、ここが実質的な上限となります。
ルート終了までは、10月から来年3月末までまだ6ヶ月ほどありますので、最大60万ポイントは移行できそうです。
ただし、3月は上旬に交換しないと下旬までに加算されませんし、ギリギリのタイミングでは何があるかわかりません。基本的には2月中に交換を終了させておくのが良いと思います。
JQみずほルート実現のために2枚のクレジットカードを発行しておく
「ANA東急ルート(TOKYUルート)」の代替(後継)としては、「JQみずほルート」がメインとしてオススメなのは既にご紹介したとおりです。
この「ANA東急ルート(TOKYUルート)」の実現には以下2枚のクレジットカードが必要です。そのため、2022年4月までにこれら2枚のクレジットカード発行の準備を進めておきましょう。
<JQみずほルートの実現に必要なクレジットカード>
- JQ CARDセゾン
- みずほマイレージクラブカード/ANA
特に、「みずほマイレージクラブカード/ANA」は銀行口座が必要で発行までに時間がかかるため、余裕をもって手続きを進めておくのがオススメです。
「JQ CARDセゾン」と「みずほマイレージクラブカード/ANA」はポイントサイトにほとんど登場してきません。適当なタイミングで公式サイトから直接申し込みましょう。
まとめ
当記事では、「ANA東急ルート(TOKYUルート)」が2022年3月末で閉鎖(封鎖)されるというニュースとともに、その代替(後継)と今やっておくべきことまで、まとめてご紹介しました。
「ANA東急ルート(TOKYUルート)」はシンプルで初心者にもわかりやすく、便利なルートであっただけに残念です。陸マイラーにとっては悲報となりました。
代替(後継)としては、「JQみずほルート」と「ニモカルート」を挙げることができ、ANAマイルへの交換レートはともに70%となっています。
万人向けという点では、Webで完結する「JQみずほルート」をメインとして利用するのがオススメです。一見複雑なようですが、一度実施してみるとそれほど難しくはありませんので、ぜひチャレンジしてみていただきたいと思います。
陸マイラーは改悪の歴史といいますが、今回の「ANA東急ルート(TOKYUルート)」の終了もまさにそれを物語るものになりました。
ただ、これまでもそうでしたが、改悪があっても新しいルートを見つけてマイルを淡々と貯めていくのが陸マイラーです。これからも貯めたマイルでお得な旅行を実現することを目標にポイントを淡々と貯めていきましょう。
「JQみずほルート」の交換日数や必要なもの、手順などの詳細はこちらの記事にまとめております。合わせてご参照ください。
それでは、また!