スターウッドとマリオット統合で新プログラムが発表!SPGアメックスへの影響は?
スターウッドとマリオットの統合後の新プログラムの内容がついに正式発表されました。これまで別々のプログラムとして存在していた「マリオット リワード」「ザ・リッツ・カールトン・リワード」「スターウッドプリファードゲスト (SPG) 」が、8月から1つのプログラムに統合されます。当記事では、統合後の新プログラムの会員レベル、会員特典という基本から、会員レベルやポイントの移行といった既存会員にとって気になる情報まで、詳しくご紹介していきたいと思います。また、記事の後半では、今回の新プログラムへの移行によるSPGアメックスへの影響についてもまとめています。記事の性格上、未確認の情報も含みますので、都度最新の情報にアップデートしていく予定にしております。
更新履歴:
- 2018年7月28日:プログラム統合後の新プログラムのスタート日が8月18日からと発表されました。
- 2018年7月31日:SPGアメックスの無料宿泊特典の内容が50,000ポイントと判明しました。
- 2018年8月31日:プログラム統合後の新ステータスがほぼ確定しました。
- 2019年1月17日:新プログラムの名称が「Marriott Bonvoy(マリオット ボンヴォイ)」に決定しました。
目次
- スターウッドとマリオット統合:新プログラムの概要
- スターウッドとマリオット統合:新プログラムのスケジュール(概要)
- スターウッドとマリオット統合:新プログラムのスケジュール(詳細)<2018年7月28日追記>
- スターウッドとマリオット統合:新プログラムの名称は「Marriott Bonvoy(マリオット ボンヴォイ)」に決定<2019年1月17日追記>
- スターウッドとマリオット統合:新プログラムでの会員レベル
- スターウッドとマリオット統合:新プログラムでの会員特典
- スターウッドとマリオット統合:新プログラムでの会員レベルの移行
- スターウッドとマリオット統合:新プログラムでのポイントの獲得
- スターウッドとマリオット統合:新プログラムでのポイントの利用
- スターウッドとマリオット統合:新プログラムのメリットとデメリット
- スターウッドとマリオット統合:新プログラムのSPGアメックスへの影響
- まとめ
スターウッドとマリオット統合:新プログラムの概要
これまで別々のプログラムであった、「マリオット リワード」、「ザ・リッツ・カールトン・リワード」、「スターウッドプリファードゲスト (SPG) 」が1つのプログラムに統合されることになりました。
これまでも、3つのプログラム間でステータスリンクや、ポイントの移行など、プログラム間をシームレスに連携する仕組みは提供されていました。しかなしながら、アカウント(ID)はそもそも別でしたし、ステータスを獲得するには、各プログラムで個別のステータス基準を満たす必要がある、会員特典にバラツキがあるなど、使いにくいところがありました。
今回の発表では、それら不具合の解消も含め、3つのプログラムが完全に1つのアカウント(ID)で統合されることになります。
統合後の新プログラムの特徴は以下になります。
<新プログラムの特徴>
- ポイントの獲得および交換が、29ブランド、6,500軒のホテルで可能になり、各地でご利用いただけるホテルが増えました。
- エリート特典の内容が一層充実したのに加え、29ブランドのホテルでエリート会員特典が適用されます。
- お手続きがシンプルに — プロフィール、ログイン、ポイント残高、エリートナイト残高がすべて1つのアカウントに統合されます。
- ウェブサイトやアプリを使ったアクセスでも、会員サポートへのお電話でも、情報へのアクセスが一元化され、スムーズに処理できます。
マリオットボンヴォイでは入会キャンペーンを実施しています。2滞在で1泊分の無料宿泊特典が得られるというとってもお得な内容です。マリオットボンヴォイは一切無料で利用できますので、入会がまだという方はぜひご利用ください。最新情報は以下の記事でまとめております。
スターウッドとマリオット統合:新プログラムのスケジュール(概要)
プログラム統合のスケジュール概要は以下のようになっています。日本時間2018年4月17日(米国では4月16日)にプログラム変更について発表され、8月にプログラム変更が実施されます。さらに2019年初旬に統合後の「新しいプログラム」の名前が発表されることになります。
個人的には、プログラム変更が実施されるのは2019年からだと思っていましたので、2018年8月からプログラム変更が実施されるのは予想外でした・・。思ったよりも、変更が実施されるまでの期間が短い印象です。
以下では、統合後の新プログラムの内容を順番に確認していきたいと思います。ただし、ライフタイム会員については対象者が少ないと思われるため一旦割愛しています。
スターウッドとマリオット統合:新プログラムのスケジュール(詳細)<2018年7月28日追記>
日本時間2018年7月27日(米国では7月26日)に、プログラム統合におけるスケジュールの詳細が発表されました。一番のポイントは、新プログラムがスタートする日付が「2018年8月18日から」と明言されたところです。
これにより、無料宿泊に必要なポイント数のチャートや、新プログラムにおける新ステータスの適用開始日は2018年8月18日からということになります。
具体的なスケジュールは以下のようになります。
<プログラム統合のスケジュール>
- 8月4日から15日:ポイント交換停止
- 注:SPGとマリオットリワード間のポイント交換ができなくなります
- 8月18日:新プログラム開始!
- 新ステータス、新チャートが提供されます
- 注:8月18日米国東部時間午前6時頃(日本では18日19時頃)から、システムがほぼ全日停止します。その間、ウェブサイト、アプリ、コールセンターからのご予約およびアカウントへのアクセスが一時的に中断する場合あります
- 8月19日以降
- 必要に応じて、SPGとマリオットリワードのアカウントの統合作業を実施します
赤字の部分が注意点になります。
8月4日から15日の間は、SPGとマリオットリワード間のポイント交換ができなくなりますので、この期間中に、それぞれのポイントを利用して、ホテルの無料宿泊の予約をする場合などは、あらかじめ必要なポイントを配分しておきましょう。
また、8月18日は、夕方ごとからシステムが停止します。この近辺は、コールセンターも大混乱しているでしょうから、必要な予約などは、これ以前に済ませておくのが安心です。
スターウッドとマリオット統合:新プログラムの名称は「Marriott Bonvoy(マリオット ボンヴォイ)」に決定<2019年1月17日追記>
SPGとマリオット統合後の新プログラムの名称が「Marriott Bonvoy(マリオット ボンヴォイ)」に決定しました。2019年2月13日から適用されていきます。
また、これに伴い、新カテゴリーである「カテゴリー8」の適用も2019年3月からであることや、ステータス名称の変更も合わせて発表になっています。
詳細はこちらの記事をご参照ください。
スターウッドとマリオット統合:新プログラムでの会員レベル
新プログラムでの会員レベルは以下の6段階に分類されます。「プラチナプレミアエリート」という同じ名前の会員レベルが2段階で用意されているのが特徴です。
<新プログラムの会員レベル>
- 会員:条件なし
- シルバーエリート:10泊/年
- ゴールドエリート:25泊/年
- プラチナエリート:50泊/年
- プラチナプレミアエリート:75泊/年
- プラチナプレミアエリート:100泊以上/年(100泊 +対象となるご利用金額20,000米ドル)
前述の「Marriott Bonvoy(マリオット ボンヴォイ)」の発表に合わせて、ステータス名称が以下のように変更されることが発表になりました。名称の重複が解消されわかりやすくなりましたね。
<ステータス名称の変更>
- 「プラチナプレミアエリート」=>「Marriott Bonvoy チタンエリート」
- 「アンバサダープラチナプレミアエリート」=>「Marriott Bonvoy アンバサダーエリート」
これまでの「マリオット・リワード」の会員レベルは以下のようになっていましたので、新プログラムでは、マリオット・リワード」会員レベルをベースに「プラチナプレミアエリート」が2つ追加になった形ですね。
<マリオット・リワードの会員レベル>
- 会員:条件なし
- シルバーエリート:10泊/年
- ゴールドエリート:50泊/年
- プラチナエリート:75泊/年
一方、SPGの会員レベルは以下のようになっていました。SPGの場合は「滞在」と「宿泊」両方が基準になっていました。「滞在」が基準になっていると、1泊ごとに滞在を分ければ、少ない宿泊数で基準を達成できていたので、「マリオット・リワード」に比べてエリートレベルを獲得しやすかったんですよね。ですが「新プログラム」での基準は、すべて「宿泊」に統一されてしまいました。これはちょっと残念です・・。
<SPGの会員レベル>
- 会員:条件なし
- ゴールドプリファードゲスト:10滞在もしくは25泊/年
- プラチナプリファードゲスト:25滞在もしくは50泊/年
スターウッドとマリオット統合:新プログラムでの会員特典
会員特典一覧
新プログラムでの会員特典は以下のようになります。多くの方が気になっているであろう「ラウンジ特典」は「プラチナエリート」からの付与になりました。
また、同じく人気の特典である「無料の朝食」は「ホテルのウェルカムギフト」の一部として、選択可能なギフトの1種類となりました。こちらも、「プラチナエリート」から利用可能になっています。
ですので、「ラウンジ特典」と「無料の朝食」を得るには「プラチナエリート」以上の会員レベルが必要ということになります。
<新プログラムでの会員特典一覧>
メンバー |
シルバーエリート |
ゴールドエリート |
プラチナエリート |
プラチナプレミアエリート(75泊) |
プラチナプレミアエリート(100泊 ) |
|
客室での無料のインターネットアクセス |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
会員料金 |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
モバイル チェックイン/サービス |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
完全予約保証 |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
|
ポイントボーナス |
◯(10%) |
◯(25%) |
◯(50%) |
◯(75%) |
◯(75%) |
|
優先レイトチェックアウト |
◯ |
◯(14時) |
◯(16時) |
◯(16時) |
◯(16時) |
|
エリート専用予約ライン |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
◯ |
|
ホテルのウェルカムギフト |
◯(250または500ポイント) |
◯(500または1,000ポイント、無料の朝食、アメニティから選択) |
◯(500または1,000ポイント、無料の朝食、アメニティから選択) |
◯(500または1,000ポイント、無料の朝食、アメニティから選択) |
||
より望ましい客室へのアップグレード |
◯ |
◯(スイート含む) |
◯(スイート含む) |
◯(スイート含む) |
||
ラウンジへのアクセス |
◯ |
◯ |
◯ |
|||
ルームタイプの保証 |
◯ |
◯ |
◯ |
|||
48時間前予約保証 |
◯ |
◯ |
||||
アンバサダーサービス |
◯ |
|||||
Your24™ |
◯ |
|||||
年間チョイス特典 |
◯(5スイートナイトアワードまたはギフトオプション) |
◯(5スイートナイトアワード、1フリーナイトアワードまたはギフトオプション) |
会員レベルごとの会員特典の詳細は以下になります。モバイルの方は上記表は見づらいと思いますので、こちらをご参照ください。
シルバーエリート会員
- ご滞在ごとに10%のボーナスポイント
- 優先レイトチェックアウト
- エリート専用予約ライン
- 会員限定の料金
- 客室での無料のインターネットアクセス
ゴールドエリート会員
- ご滞在ごとに25%のボーナスポイント
- ゴールドウェルカムギフト (250または500ポイント、ブランドによって異なります)
- 午後2時までの レイトチェックアウト (空室状況によります)
- より望ましい客室へのアップグレード (空室状況によります)
- 無料の客室内高速インターネットアクセス
- エリート専用予約ライン
プラチナエリート会員
- ご滞在ごとに50%のボーナスポイント
- 午後4時までの レイトチェックアウト
- 一部スイートを含むより望ましい客室へのアップグレード (空室状況によります)
- ラウンジへのアクセス (朝食付き: JWマリオット、マリオット・ホテル、デルタ・ホテルズ・バイ・マリオット、オートグラフ コレクション・ホテル、ルネッサンス・ホテル、シェラトン、ウェスティン、ルメリディアン)。リゾートを除く
- プラチナウェルカムギフト (500または1,000ポイント、無料の朝食、アメニティから選択、ブランドによってオプションが異なります)
- 年間ギフトチョイス (5スイートナイトアワードまたはギフトオプション)
プラチナプレミアエリート会員(75泊)
- ご滞在ごとに75%のボーナスポイント
- 午後4時までの レイトチェックアウト
- 一部スイートを含むより望ましい客室へのアップグレード (空室状況によります)
- ラウンジへのアクセス (朝食付き:JWマリオット、マリオット・ホテル、デルタ・ホテルズ・バイ・マリオット、オートグラフ コレクション・ホテル、ルネッサンス・ホテル、シェラトン、ウェスティン、ルメリディアン)。リゾートを除く
- プラチナウェルカムギフト (500または1,000ポイント、無料の朝食、アメニティから選択、ブランドによってオプションが異なります)
- 年間チョイス特典 (5スイートナイトアワード、1フリーナイトアワードまたはギフトオプション)
プラチナプレミアエリート会員(100泊)
- Your24TM :どの時間帯でもチェックインとチェックアウトが可能
- 午後4時までの レイトチェックアウト
- 一部スイートを含むより望ましい客室へのアップグレード (空室状況によります)
- ラウンジへのアクセス (朝食付き:JWマリオット、マリオット・ホテル、デルタ・ホテルズ・バイ・マリオット、オートグラフ コレクション・ホテル、ルネッサンス・ホテル、シェラトン、ウェスティン、ルメリディアン)。リゾートを除く
- プラチナウェルカムギフト (500または1,000ポイント、無料の朝食、アメニティから選択、ブランドによってオプションが異なります)
- アンバサダーサービス:どのご滞在でも同じアンバサダーがすべての手配を担当します。知識と経験の豊かな専任アンバサダーが、ご希望通りにお楽しみいただける滞在をお約束します。
スターウッドとマリオット統合:新プログラムでの会員レベルの移行
ここまで確認してきて気になるのは、現在保有しているエリート会員資格はどうなるか?という点です。これについては、基本的には既存のエリート資格は維持され、8月18日に新しい同等の会員レベルに移行されます。ただし、具体的には下記の表のようになります。
SPGの場合
SPGの場合は以下になります。SPGアメックスをお持ちの方は、自動的に「ゴールドプリファードゲスト」の資格を保有していると思いますが、8月からは「ゴールドエリート」に移行されます。
<SPGの新会員レベル対応表>
現在のSPG会員レベル | 8月からの エリート会員レベル |
10~24泊達成のプリファードゲスト | シルバーエリート |
コーポレートプリファードゲスト | シルバーエリート |
プリファードゲストプラス | シルバーエリート |
ゴールドプリファードゲスト | ゴールドエリート |
プラチナプリファードゲスト | プラチナエリート |
Platinum Preferred Guest with 50 nights | プラチナエリート |
75泊達成のプラチナプリファードゲスト | プラチナプレミアエリート |
100泊達成のプラチナプリファードゲスト | プラチナプレミアエリート アンバサダー |
新プログラムでの「ゴールドエリート」はラウンジや無料朝食の特典を利用できませんが、現行のSPGでも「ゴールドプリファードゲスト」ではラウンジや無料朝食の特典は利用できませんので、ほぼ同じ扱いと言えます。
ただし、現行のSPGの「ゴールドプリファードゲスト」の場合、レイトチェックアウトは16時までOKでしたが、新プログラムの「ゴールドエリート」では14時までとなっており、この部分は改悪になりますね。
マリオット・リワードの場合(2018年5月10日追記)
マリオット・リワードの場合は以下になります。SPGアメックスをお持ちの方は、スタータスリンクで「ゴールドエリート」の資格を保有していると思いますが、8月からは「プラチナエリート」に移行される「かも」しれません。「かも」と書いているのは、まだ確証を得られていないからです。
発表内容の字面的には「プラチナエリート」に移行されるように見えますが、これだとSPG側の移行レベルと差異が発生することになります。ですので、ステータスリンクの場合も同等の扱いを得られるのか、ちょっと自信が持てません・・。この部分は、今後も要確認ですね。
2018年5月10日にマリオットから公式発表がありました。以下の一文が追加になっており「ステータスリンクで獲得したステータスは新ステータスでの基準にならない」と読み取れます。よって、既存のSPGアメックス保有者の新プログラムでの新ステータスは「ゴールドエリート」になる可能性が濃厚となりました。
Existing Elite members will continue to be Elite and will achieve a new, but similar, tier level in August. Elite tier will be based on the status earned, not status granted via linking and status matching. See chart below for August status.
2018年8月31日現在、SPGアメックス保有者の新プログラム移行後のステータスは「ゴールドエリート」でほぼ確定(落ち着いた状態)となっています。
<マリオット・リワードの新会員レベル対応表>
現在: リワードエリート会員 | 8月: エリート会員 |
10~24泊達成のシルバーエリート | シルバーエリート |
25~49泊達成のシルバーエリート | ゴールドエリート |
ゴールドエリート | プラチナエリート |
プラチナエリート | プラチナプレミアエリート |
100泊+対象となるご利用金額20,000米ドルのプラチナエリート | プラチナプレミアエリート アンバサダー |
近年は、マリオットのプラチナチャレンジが流行っており、私自身もプラチナチャレンジでマリオットの「プラチナエリート」を獲得しています。この「プラチナエリート」は、上記の字面的には「プラチナプレミアエリート」に移行されることになります。これが実現すれば、かなり嬉しいニュースになります。
プラチナチャレンジはSPGやマリオットが提供しているプログラムですから、プラチナチャレンジで獲得した資格は対象外、なんて例外はきっとないと信じています。ですので、こちらは実現性が高いのではないかと思っています。
ただ、2018年8月18日から2019年初旬までに、新たに「年間チョイス特典」がもらえるとも思えないので、この特典は使えないかもしれません。もらえたらかなり嬉しいんですけどね・・(というか、ぜひください 笑)。
2018年8月31日現在、プラチナチャレンジ達成者の新プログラム移行後のステータスは、「プラチナプレミア」でほぼ確定(落ち着いた状態)となっています。また、「年間チョイス特典」は規定の宿泊数(つまり50泊)達成時に権利が発生するもののため、プラチナチャレンジ達成者は獲得できないことがわかりました・・。残念。
SPGアメックス保有者の会員レベルの移行に関する予想(2018年5月10日追記)
現在SPGアメックス を保有している場合の会員レベルの移行に関する予想としては、以下3パターンが考えられると思います。
前述のとおり、既存のSPGアメックス保有者の新プログラムでの新ステータスは「ゴールドエリート」になる可能性が濃厚となりました。以下の予想でいうところの「パターン2(ワーストケース)」が的中ということになります。
<前提>
- SPGアメックスで「ゴールドプリファードゲスト」獲得
- マリオット・リワードとのステータスリンクで「ゴールドエリート」獲得
- 2018年度中は新たなステータス獲得をしていない
<パターン1(ベストケース)>
- マリオット・リワードの「ゴールドエリート」が優先され、新プログラムの「プラチナエリート」に移行(2018年8月18日から2019年2月末まで)
- 2019年3月1日からは、SPGの「ゴールドプリファードゲスト」レベルの獲得と見なされ、新プログラムの「ゴールドエリート」に移行
<パターン2(ワーストケース)> <=この可能性が濃厚!
- SPGの「ゴールドプリファードゲスト」が優先され、新プログラムの「ゴールドエリート」に移行(2018年8月18日以降ずっと)
<パターン3(イコールケース)>
- SPGブランドのホテル宿泊時には「ゴールドプリファードゲスト」の移行先として、新プログラムの「ゴールドエリート」とみなされる(2018年8月18日から2019年2月末まで)
- マリオットブランドのホテル宿泊時には「ゴールドエリート」の移行先として、新プログラムの「プラチナエリート」とみなされる(2018年8月18日から2019年2月末まで)
- 2019年3月1日からは、SPGの「ゴールドプリファードゲスト」レベルの獲得と見なされ、新プログラムの「ゴールドエリート」に移行
パターン1が一番嬉しいですが、期間限定とは言え、SPGのホテルでもラウンジや無料朝食の特典が利用できる「プラチナエリート」を無駄に増やしてしまうので、可能性はかなり低いのではないかと思います。もちろん、100%ないとは言えませんが・・。
パターン2は、統合前にステータスリンクを解除し、解除された基準で会員レベルの移行が行われると考えると、かなり現実性が高いのではないかと思われます。
パターン3は、とりあえず現在と同じ扱いが継続されるパターンです。パターン3であれば、当面は誰も損をしないので、ソフトランディングできるのではないかと。まあ、アメリカ人がそこまで丁寧に考えるかは謎ですが・・。
ということで、個人的には、「パターン2」が一番可能性が高く、次点が「パターン3」と思っています。「パターン1」となれば、既存SPGアメックス ユーザーの大勝利ですが、難しいでしょね・・。
(繰り返しになりますが)2018年8月31日現在、SPGアメックス保有者の新プログラム移行後のステータスは「ゴールドエリート」でほぼ確定(落ち着いた状態)となっています。
スターウッドとマリオット統合:新プログラムでのポイントの獲得
新プログラムでは、スターウッド(SPG)、マリオット、ザ・リッツ・カールトン、どのブランドのホテルに宿泊しても、統一されたアカウント(ID)に対して、同じ基準でポイントを貯められるようになります。
8月18日から獲得できるポイントは、ホテルでの対象となるご利用金額1米ドルごとに10ポイントとなります。 (エレメント、レジデンス・イン、タウンプレース・スイートでは1米ドルごとに5ポイント)。
エリート会員の場合は、会員特典の項でご紹介したように、獲得ポイントが一層アップします(会員レベルによって、10%から75%アップ!)。
また、既存のスターポイントについては、8月18日に新プログラムのポイントへと自動的に変換されます。変換は一括で行われ、ポイント数はスターポイント残高の3倍になります。つまり、1:3の移行レートということになります。これは、既存のSPGとマリオット・リワード間のポイントの移行レートと同等になります。
マリオット・リワードのリワード・ポイントは、新プログラムのポイントに1:1で移行されます。
スターウッドとマリオット統合:新プログラムでのポイントの利用
無料宿泊に交換
SPGのスターポイントおよびマリオット・リワード間のリワード・ポイントは、ホテルの無料宿泊として利用できました。これは新プログラムでも利用でき、特典除外日がない、4泊分のポイントで5泊目無料などの特徴は継続されています。概要は以下になります。
<新プログラムでのポイント利用での無料宿泊>
- 世界各地の6,500軒以上のホテルでの無料宿泊。
- 不便な特典除外日はありません。
- キャッシュ+ポイントで現金とポイントを組み合わせると、さらに活用範囲が広がります。
- 4泊分のポイントで5泊滞在:ポイント交換で5泊分予約すると1泊が無料になります。
- スイートへのアップグレード スイートや眺めのいいお部屋にポイントを使ってアップグレードできます。
ただし、新プログラムでは、ホテルのカテゴリーと、各カテゴリーの無料宿泊に必要なポイントに変更がある予定です。
具体的には以下のようになります。8月18日から有効になるのは、カテゴリー1から7までの「スタンダード」と呼ばれる部分のみです(青字部分)。カテゴリー8および「オフピーク」と「ピーク」については2019年から追加になる予定です。
<新プログラムでの無料宿泊に必要なポイント数>
カテゴリー | スタンダード 8月18日有効 |
オフピーク (2019年予定) |
ピーク (2019年予定) |
---|---|---|---|
1 | 7,500 | 5,000 | 10,000 |
2 | 12,500 | 10,000 | 15,000 |
3 | 17,500 | 15,000 | 20,000 |
4 | 25,000 | 20,000 | 30,000 |
5 | 35,000 | 30,000 | 40,000 |
6 | 50,000 | 40,000 | 60,000 |
7 | 60,000 | 50,000 | 70,000 |
8(2019年予定) | 85,000 | 70,000 | 100,000 |
どのカテゴリーにどのホテルが入るのかは、近日発表というステータスになっており、詳細はまだ不明です。
2018年6月29日に、新カテゴリー一覧が発表になりました。日本だけでなく、全世界分が一気に公開になっています。詳細はこちらの記事をご参照ください。
もともと、マリオット・リワードではカテゴリー9まで、SPGではカテゴリー7まで存在していました。これを一旦カテゴリー7までに整理するということですので、SPGのカテゴリーは一旦そのままスライドされるのかな?と予想できます。
ただし、そうなると、SPGのホテルの無料宿泊に必要なポイント数がスターポイント換算で減ることになるので、2018年8月18日から2019年初旬までは、ある意味ボーナスタイムになるかもしれません。
その後、2019年1月からは、SPGのカテゴリー7のホテルの多くは、新プログラムのカテゴリー8に再編されるのだとは思いますが・・。
以下が、現行のSPGのカテゴリーと無料宿泊に必要なポイント数になります。カテゴリー6のピーク時と、カテゴリー7(赤字の部分)が新プログラムではお得になりそうです。
<SPGでの無料宿泊に必要なポイント数>
カテゴリー | ポイント数 (スターポイント) |
ポイント数 (リワード・ポイント換算) |
1 | 3,000 | 9,000 |
2 | 4,000 | 12,000 |
3 | 7,000 | 21,000 |
4 | 10,000 | 30,000 |
5 | 12,000~16,000 | 36,000~48,000 |
6 | 20,000~25,000 | 60,000~75,000 |
7 | 30,000~35,000 | 90,000~105,000 |
マイルに交換
新プログラムのポイントは、ユナイテッド、デルタ、エミレーツ、ルフトハンザ、中国東方航空など、40社以上の航空会社のマイレージプログラムのマイルに変換できます。新しいポイント交換レートは3ポイントで1マイルとなります。
SPGのスターポイントは、1ポイント1マイルに交換できましたので、マイルへの交換レートとしては維持されたということになります(スターポイントと新プログラムのポイントは1:3で交換できますので)。
また、まとめて60,000ポイントを交換すると、15,000ボーナスポイントが追加で提供、合計25,000マイルを獲得できます。これも、SPGのスターポイントのメリットが踏襲された形になりました(SPGのスターポイントでは、20,000ポイントで25,000マイルの獲得でした。これも1:3で換算すると同じです)。
スターウッドとマリオット統合:新プログラムのメリットとデメリット
ここまでで、SPGとマリオットの新プログラムの内容について、ざっと確認することができましたので、メリットとデメリットをまとめておきたいと思います。
総評としては、SPGとマリオットのステータスリンクでバグっていた点(=格の違うSPGのゴールドとマリオットのゴールドがリンクされてしまった点)が修正され、公平感が強い内容に改善されたと思っています。
メリット(良くなった点、もしくは維持された利点)
- アカウント(ID)が統合され、ポイントの管理が楽になる(プログラム間を移行する必要がない)
- 各ブランドの宿泊実績が統合され、エリート資格が獲得しやすくなる、特典を利用しやすくなる
- SPGのホテルのカテゴリー6と7のホテルの無料宿泊に必要なポイントが少なくなる(2018年中のみの可能性大ですが・・)
- ポイントのマイル還元率1.25%が維持された
- スターポイントからポイントへの移行レート1:3が維持された
- マリオットリワードの「ゴールドエリート」は新プログラムの「プラチナエリート」に移行され、ラウンジ利用と無料の朝食を利用できる(注:ただし、ステータスリンクで獲得した場合も適用されるかは不明)
- マリオットリワードの「プラチナエリート」は新プログラムの「プラチナプレミアエリート」に移行され、ラウンジ利用と無料の朝食を利用できる(注:ただし、年間チョイス特典が2018年度にもらえるかは不明)
デメリット(悪くなった点、もしくは期待はずれだった点)
- ゴールドエリートでは、ラウンジと無料の朝食が利用できなくなった(ただこれは、SPGのゴールドとマリオットのゴールドをリンクさせていたという「バグ」が適正化されただけですが・・)
- プラチナエリート以上で獲得できる無料の朝食がウェルカムギフトの一部として選択制になった(ポイントと無料の朝食の両方を獲得できなくなった)
- ゴールドエリートでは、レイトチェックアウトが14時までと短縮された(SPGユーザーにとってはデメリット)
- SPGの会員レベル基準に採用されていた「滞在」の考えがなくなり、エリートステータス獲得のハードルが上がった(SPGユーザーにとってはデメリット)
SPGとマリオットの新プログラムの最新情報は、こちら公式HPからもご確認ください。
スターウッドとマリオット統合:新プログラムのSPGアメックスへの影響
最後に、「SPGアメックス」への影響についても確認しておきたいと思います。実は、SPGとマリオットの新プログラムの発表と前後して、SPGアメックスから「SPGプログラム変更に伴う特典改定のご案内」というメールがやってきています。
結論からいうと、SPGアメックスは今後も継続していくと思われ、また、SPGアメックスの特典内容にも大きな変更はありませんでした。以下に変更点をまとめたいと思います
SPGアメックス :ゴールド会員資格
SPGアメックス の入会だけで「ゴールド会員資格」が獲得できるという点は変更ありません。ただし、2018年8月18日以降に獲得できるのは、新プログラムでの「ゴールド会員資格」となります。
前述のとおり、新プログラムでの「ゴールド会員資格」には、人気の特典であるラウンジと無料朝食が利用できません。ですので、これまで、「SPGのゴールド=>マリオットのゴールド」、というステータスリンクによって、マリオットのホテルで利用できていたラウンジと無料朝食は利用できなくなります。
この部分は、SPGアメックスのユーザーにとってはマイナスになりますね。
SPGアメックス :カードご利用時の獲得ポイント
ここまででご紹介しているとおり、SPGのスターポイントは廃止され、新プログラムのポイントに統一されます。この変更を受けて、SPGアメックスのクレジットカード利用で貯められるポイントも、スターポイントから新プログラムのポイントになります。
これまでは、100円の決済ごとに1スターポイントを獲得できていましたが、8月18日からは、100円の決済で3ポイントの獲得になります。スターポイントと新プログラムの移行レートは1:3ですので、獲得できるポイントの価値としては、同じということになります。
SPGアメックス :無料宿泊特典(2018年7月31日追記)
2年目以降の継続時に獲得できる「無料宿泊特典」も維持されます。ただし、これまではSPGのブランドのホテルでの利用に限定されていましたが、これからは、マリオットとSPG、両方のブランドのホテルで利用することができます。これは、利用できるホテルの幅が広がりますので、プログラム統合によるメリットですね。
ただし、どのカテゴリーのホテルまでが無料宿泊の対象になるのか明記されていませんので、この部分は今後の進展を待つ必要があります(まあ、多分現状と同じカテゴリー6までだとは思いますが・・)。
無料宿泊特典の内容が、2018年7月31日にアメックス社から発表されました。2018年8月18日以降は、1泊の宿泊に利用できる50,000ポイントが提供されることになりました。(注:無料宿泊特典は、1泊にのみ利用できます。50,000ポイントを分割しての利用はできません。)
<無料宿泊特典の変更内容>
- 変更前:SPGのカテゴリー6のホテルまで
- 変更後:SPG&マリオットの1泊50,000ポイントのホテルまで
無料宿泊特典で獲得できる50,000ポイントでカバーできるエリアは以下になります(青字部分)。カテゴリー6のスタンダードとオフピーク、カテゴリー7のオフピークまでをカバーすることができるようになりました。
<無料宿泊特典としてカバーできるエリア>
カテゴリー | スタンダード 8月18日有効 |
オフピーク (2019年予定) |
ピーク (2019年予定) |
---|---|---|---|
1 | 7,500 | 5,000 | 10,000 |
2 | 12,500 | 10,000 | 15,000 |
3 | 17,500 | 15,000 | 20,000 |
4 | 25,000 | 20,000 | 30,000 |
5 | 35,000 | 30,000 | 40,000 |
6 | 50,000 | 40,000 | 60,000 |
7 | 60,000 | 50,000 | 70,000 |
8(2019年予定) | 85,000 | 70,000 | 100,000 |
変更前はSPGだけでなく、マリオットのホテルにも無料宿泊特典が利用できます。また、変更前にカバーできたのはカテゴリー6まででしたが、変更後はオフピークとは言え、カテゴリー7が対象になっています。
この無料宿泊特典については、大きな改善と言えそうです。
SPGアメックス :エリート会員資格取得用クレジット
2年目以降の継続時に獲得できる「エリート会員資格取得用クレジット」も維持されます。新プログラムの会員レベル獲得の基準から「滞在」が廃止されたことを受けて、「エリート会員資格取得用クレジット」からも「2滞在」という文言が削除されました。「エリート会員資格取得用クレジット」として獲得できるのは「5泊分」の宿泊実績となります。
SPGアメックスの特典内容の改定に関する最新情報は、こちら公式HPからもご確認ください。
まとめ
SPGとマリオット統合後の新プログラムの内容がついに正式発表されました。これまで別々のプログラムとして存在していた「マリオット リワード」「ザ・リッツ・カールトン・リワード」「スターウッドプリファードゲスト (SPG) 」が1つのプログラムに統合されることになりました。
そこで当記事では、統合後の新プログラムの会員レベル、会員特典という基本から、会員レベルやポイントの移行といった既存会員にとって気になる情報まで、詳しくご紹介していきました。
総評としては、SPGとマリオットのステータスリンクでバグっていた点(=格の違うSPGのゴールドとマリオットのゴールドがリンクされてしまった点)が修正され、公平感が強い内容に改善されたと思います。
また、SPGアメックスの特徴であった、無料宿泊特典や、マイル還元率の高さ(=1.25%)は維持され、一旦は安心といったところです。全体的に、マリオットとのステータスリンクが開始される前の状況に戻ったという印象です。
ただし、ステータスリンクで獲得したエリートステータスの扱いなど、まだまだ確認していかないといけないことがたくさんあります。最新が入り次第、情報をアップデートしていきたいと思いますので、適宜ご参照いただければと思います。
それでは、また!