マリオットのスイートナイトアワード(SNA)の対象ホテルと使い方、注意点のまとめ!
マリオットの「スイートナイトアワード(Suite Night Awards、SNA)」は、年50泊および75泊に到達すると獲得できる「年間チョイス特典」で選択できる特典のひとつです。利用することで、例え最安値の客室の予約であってもスイートルームへアップグレードしてもらうことができます。ただし、対象外のホテルブランドがある、空室状況による、そもそもスイートルームが選択できない、など考慮点も存在します。そこで当記事では、 スイートナイトアワードの対象ホテルから使い方、注意点までまとめていきたいと思います。
目次
マリオットのスイートナイトアワード(SNA)とは
スイートナイトアワード(SNA)は年間チョイス特典の一つ
マリオットの会員プログラムである「マリオットボンヴォイ」では、年50泊および75泊の宿泊実績に到達すると「年間チョイス特典」を獲得することができます。
選択可能な特典を表にまとめると以下のようになります。
「スイートナイトアワード(Suite Night Awards、SNA)」は、50泊および75泊のタイミングで選択可能な「年間チョイス特典」の一部となっていることがわかります。
<年間チョイス特典>
特典内容 | 50泊達成 | 75泊達成 |
5泊分のエリートナイトクレジット | ◯ | ◯ |
ホテルブランドのベッドが40%割引 | ◯ | ◯ |
シルバーエリート会員資格をプレゼント | ◯ | ◯ |
WEに100ドルを寄付 | ◯ | ◯ |
5泊分のスイートナイトアワードを獲得 | ◯ | ◯ |
1泊分の無料宿泊特典(最大40,000ポイント相当) | ◯ | |
ゴールドエリート会員資格をプレゼント | ◯ |
スイートナイトアワード(SNA)は宿泊予約している客室をスイートルームにアップグレードできる特典
「スイートナイトアワード」は、宿泊予約している客室を、「スイートルーム」もしくはホテルが定義する「プレミアムルーム」にアップグレードすることができるという特典です。
この特典を選択した場合、5泊分のクレジット(利用券)が付与されます。
マリオットボンヴォイで「プラチナエリート」以上のステータスを獲得すれば、スイートルームにアップグレードされることもあります。
しかしながら、基本的には当日チェックインのタイミングでしか、その結果はわかりません。
一方で、スイートナイトアワードを利用した場合は、事前にアップグレード可能かどうかを確定できるところが最大の特徴となっています。
最安の客室を予約していても、この特典を利用すれば「スイートルーム(もしくはプレミアムルーム)」にアップグレードされる可能性が高まるということで、かなり魅力的な特典と言えます。
ちなみに、この特典はあくまで「アップグレードする特典」ですので、アップグレード元となる宿泊予約は自腹で行う必要があります。
元となる宿泊予約としては、有償はもちろんのこと、無料宿泊特典や、キャッシュ+ポイントも対象となるため、使い勝手が良いのも特徴となっています。
「年間チョイス特典」の詳細についてこちらの記事も併せてご参照ください。
スイートナイトアワード(SNA)の対象ホテル
スイートナイトアワード(SNA)対象外のホテルブランド
「スイートナイトアワード」は魅力的な特典であることは間違いありませんが、大きな弱点があります。それは「対象外のホテルブランドが多くあり、対象となるホテルが限られる」という点です。
対象外のホテルブランドは以下になります。マリオットの中でも最高級ブランドである「ザ・リッツ・カールトン」や「エディション・ホテル」が対象外となっているのは残念なところです。
- ザ・リッツ・カールトン、プロテア・ホテル、アロフト、エレメント、Design Hotels™、全室スイートのホテル、マリオット・エグゼクティブ・アパートメント、マリオット・バケーション・クラブ、エディション・ホテル、ザ・リッツ・カールトン・リザーブ、ザ・リッツ・カールトン・デスティネーションクラブ、およびマリオット・グランド・レジデンス・クラブのホテル/リゾート
また、上記ブランドのホテル以外でも、そもそもスイートルームやプレミアムルームなどの設定がないホテルでは利用することができない場合があるためこちらも注意が必要です。
スイートナイトアワード(SNA)対象ホテル一覧(日本国内)
日本国内における、スイートナイトアワードの主な対象ホテルは以下になります。せっかく「スイートナイトアワード」を利用するなら、カテゴリーの高い豪華なホテルで利用したいですね。
<主なスイートナイトアワード対象ホテル(日本国内)>
- カテゴリー4
- フォーポイントバイシェラトン名古屋 中部国際空港
- カテゴリー5
- 名古屋マリオットアソシエホテル
- ウェスティンホテル仙台
- 横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ
- カテゴリー6
- シェラトングランドホテル広島
- シェラトン北海道キロロリゾート
- キロロ トリビュートポートフォリオホテル 北海道
- ウェスティンホテル大阪
- JWマリオット・ホテル奈良
- メズム東京、オートグラフ コレクション
- W大阪
- カテゴリー7
- シェラトン・グランデ・トーキョーベイ・ホテル
- シェラトン沖縄サンマリーナリゾート
- ウェスティンホテル東京
- ウェスティン ルスツリゾート
- セントレジス 大阪
- カテゴリー8
- イラフSUIラグジュアリーコレクションホテル沖縄宮古
- HOTEL THE MITSUI KYOTO ラグジュアリーコレクション&スパ
- 翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都
- その他
個人的に、スイートナイトアワード活用してみたいホテルは以下になります。
これらのホテルは宿泊料金も比較的高額で、アップグレード先としてスイートルームを選択(一部、ジュニアスイート含む)することができます。
<個人的に注目のホテル>
ホテル名 | アップグレード先 |
メズム東京、オートグラフ コレクション | Chapter3 スイート、他 |
ウェスティンホテル東京 | エグゼクティブスイート、デラックススイート、他 |
W大阪 | マーベラススイート、ファンタスティックススイート、他 |
セントレジス大阪 | グランドデラックススイート |
JWマリオット・ホテル奈良 | エグゼクティブスイート、グリフィンジュニアスイート、他 |
HOTEL THE MITSUI KYOTO ラグジュアリーコレクション&スパ | ニジョウスイート、デラックススイート、他 |
イラフSUIラグジュアリーコレクションホテル沖縄宮古 | オーシャンビュー コーナージュニアスイート、ガーデン ジュニアスイート、他 |
これらの高級ホテルでスイートルームが利用できれば本当に最高ですね!
スイートナイトアワード(SNA)の使い方(利用方法と利用手順)
スイートナイトアワード(SNA)の使い方(流れ)
「スイートナイトアワード」は、ベースとして対象ホテルへの宿泊予約があることが前提となります。
宿泊予約については前述のとおり、有償はもちろんのこと、無料宿泊でもポイント+キャッシュでもOKです。
その後、マリオットボンヴォイの公式サイト、もしくは会員サポートまで電話することでアップグレードのリクエストを送信を行うことができます。
アップグレードのリクエスト後は、到着予定日の5日前から前日の午後2時まで、リクエストした客室タイプの空室状況がチェックされます。
空室状況によりアップグレードが承認されればスイートナイトアワードの利用が「確定」となり、空きがない場合はスイートナイトアワードは「返還」されるという流れになります。
<スイートナイトアワードの使い方(流れ)>
- 対象ホテルへの宿泊予約を実施
- アップグレードのリクエストを送信(公式サイト or 電話)
- 空室状況の確認(到着予定日の5日前から前日の午後2時まで)
- スイートナイトアワードの利用確定、もしくは返還
スイートナイトアワード(SNA)の利用方法と利用手順
ここでは、マリオットボンヴォイの公式サイトで「スイートナイトアワード」を利用する場合の「利用方法と利用手順」をご紹介したいと思います。
まず、マリオットボンヴォイの公式サイトにログイン後、「マイトリップ」をクリックします。すると、既存予約の一覧とともに、あといくつスイートナイトアワードが利用可能か表示されます。
次に、既存予約の中からアップグレードのリクエストを送信する予約を選択します。ここでは、「HOTEL THE MITSUI KYOTO、ラグジュアリーコレクションホテル&スパ」を例にします。
対象予約を選択後、「表示/変更」をクリックします。
すると、予約内容の詳細画面が表示されます。ここでは日程など既存予約が正しいことを確認し「客室を編集」をクリックします。
すると、「スイートナイトアワードのご利用」をという選択肢が表示されますので、「アップグレードリクエストを開始」ボタンをクリックします。
すると、「アップグレードオプション」として、アップグレードのリクエストを送信可能な客室のタイプがリストで表示されます。
こちらのホテルの場合、「ニジョウスイート」に加えて「デラックススイート」という2種類のスイートルームが選択可能となっています。
また、スイートルーム以外にも「ニジョウルーム」や「プレミアムガーデンルーム」といったプレミアムルームも選択可能となっています。
ここでは、1つの客室タイプだけ選択することもできますし、複数の客室タイプを選択することもできます。複数の客室タイプを選択すれば、当然ながらアップグレードが承認される可能性が高まりますが、スイートルーム以外がアサインされることにもなります。
また、「プラチナエリート」の場合は、スイートナイトアワードを使用しなくても、客室アップグレードを受けられる特典がありますから、どこまで選択するのかは、一種の駆け引きとなりますね。
私の場合は、「ニジョウスイート」のみのを選択した状態でクリエストしてみることにしました。内容を確認後「アップグレードリクエストを送信」をクリックします。
すると、以下のようなメッセージが表示され、スイートナイトアワードのリクエストが完了したことが確認できます。
あとは、到着予定日の5日前から当日の午後2時までに、アップグレードのリクエストが承認されるのを待つだけです。うまくアップグレードが確定すると良いのですが・・。
ちなみに、マリオットボンヴォイに登録しているアドレス宛に、メールでも完了通知が届いているはずです。併せて確認しておきましょう。
スイートナイトアワード(SNA)の変更手順とキャンセル手順
「スイートナイトアワード」を申請後に気が変わった場合は、客室タイプを変更したり、キャンセルすることができます。
変更およびキャンセルする場合は、マリオットボンヴォイの公式サイトにログイン後、「マイトリップ」をクリックします。その後、該当の宿泊予約を選択し、「リクエスト内容の変更」をクリックします。
すると、先ほど実施した客室タイプの選択結果が表示されます。客室タイプを変更する場合は、このチェックボックスを修正し、画面下の「アップグレードリクエストを送信」ボタンをクリックします。
また、スイートナイトアワードの申請そのものを取り消す場合は、画面下の「リクエストをキャンセルする」ボタンをクリックします。
今回はPCの画面を中心にご紹介しましたが、マリオットボンヴォイのアプリを利用しても同様の操作を行うことができます。
基本的には画面の指示に従って進めば処理を完了できるようになっています。一度やってみると、意外と簡単です。
スイートナイトアワード(SNA)の注意点
ここでは、「スイートナイトアワード」の注意点をまとめておきたいと思います。
スイートルームに利用できるとは限らない
「スイートナイトアワード」が利用できるのは、参加ホテルが定義する「スタンダードスイートまたはプレミアムルーム」となっています。そして、どの客室を提供するかは、ホテル側は決定しています。
そのため、ホテル内にはスイートルームの設定があるものの、スイートナイトアワードには「プレミアムルーム」しか提供していないところがあります。
例えば、京都にある人気ホテルである「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都」の場合、スイートナイトアワードで選択できるのは、プレミアムルームである「柚葉」のみとなります。
こちらは、実際に「翠嵐 ラグジュアリーコレクションホテル 京都」でスイートナイトアワードを適用してみた画面です。選択肢には「柚葉」しか表示されないことが確認できますね。
「柚葉」は私も宿泊したことがあり、温泉付きの素晴らしい客室であることは間違いありません。しかしながら、ホテル内にスイートルームの設定があるのに「スイートナイトアワード」で選択できないというのはちょっと残念ですね。
予約滞在期間の全宿泊日に適用できるアワード数が必要
「スイートナイトアワード」を利用するためには、予約滞在期間の全宿泊日に適用できるアワード数が必要になります。
例えば、5泊6日の連泊で宿泊予約を入れており、この滞在にスイートナイトアワードを利用する場合には、アワード数が「5」必要となります。前半の2泊だけにアワードを適用するなど、部分的な利用はできません。
もし、部分的に利用したい場合は、予約自体を「2泊」と「3泊」に分割するなど、ちょっとした工夫が必要となりますので注意しましょう。
ポイントを利用した無料宿泊の場合、5連泊で予約すると5泊目が無料となる特典があります。スイートナイトアワードでは、この5泊目の無料宿泊特典でも1泊分のアワード数が必要となります。
ポイントを利用するのは4泊分でも、スイートナイトアワードのアワード数は5泊分必要というわけです。こちらも併せて覚えておきましょう。
利用が確定した後に取り消す場合は、予約自体をキャンセルする必要がある
「スイートナイトアワード」は、到着前日の午後2時までリクエストを送信することができます。また、利用の取り消し自体も前日午後2時まで行うことができます。
利用の取り消しを行えば、アワードの返還が行われますので、また別の機会に再度チャレンジすることができます。
ただし、アップグレードの申請が承認され利用が確定した場合は注意が必要です。この場合、スイートナイトアワードの取り消しを行うには、ベースとなる宿泊予約全体をキャンセル必要があります。
また、この際、前日の午後2時を過ぎてしまうとスイートナイトアワード自体も無効となってしまい返還されません。
せっかく獲得したスイートナイトアワードを無効にしてしまうのはもったいな過ぎます。この点も併せて注意が必要ですね。
有効期限は翌年の年末まで
「スイートナイトアワード」には有効期限が設定されています。具体的には特典が付与された年の翌年の年末までとなっています。
例えば、2020年に50泊に到達し、「会員年間チョイス特典」として5泊分のスイートナイトアワードを選択した場合、これらのスイートナイトアワードの有効期限は「2021年12月31日」となります。
5泊分というと少ないように感じますが、実際にはアップグレードを申請しても承認されないことも多くあります。獲得したら早めに消費できるよう、計画を立てておくのが良いですね。
チェックイン後の予約には利用できない
当然といえば当然ですが、チェックイン後の予約に対しては、「スイートナイトアワード」を利用することはできません。アーリーチェックインなどを利用する場合は注意が必要ですね。
スイートナイトアワード(SNA)の利用結果
HOTEL THE MITSUI KYOTO
上記記事の中で例として手順をご紹介していた「HOTEL THE MITSUI KYOTO」については、残念ながらSNA申請却下されてしまいました。
一番ハードルの高い「ニジョウスイート」のみでチャレンジしたのが仇になったのかもしれません・・。
その代わりというわけではないでしょうが、実際の宿泊時には二条城を望む「ニジョウルーム」にアップグレードいただくことができました。
もちろんこちらはスイートルームではありませんが十分に素晴らしい客室でした。詳細はこちらの記事をご参照ください。
ウェスティンホテル東京
後日、「ウェスティンホテル東京」でもSNA申請を行なってみました。
この時は「HOTEL THE MITSUI KYOTO」での失敗を活かし、最上位の「エグゼクティブスイート」だけでなく、「デラックススイート」も含めてSNA申請を行いました。
結果としては「デラックススイート」で申請承認をいただくことができました。
実際に利用した客室はこちらになります。リビングと寝室が別室となるゆとりのある構成でさすがスイートルームといった感じですね。
SNA承認の確率を上げるためには、やはり最上位の客室だけでなく、複数の候補を入れておいた方が良さそうですね。
W大阪(W Osaka)
W大阪(W Osaka)では大物狙いで、SNAを利用できる中では最上位の「マーベラススイート」で申請を出しておきました。
GW期間中ということで半分諦めていましたが、無事に申請承認されました。
実際に利用した客室はこちらになります。建物のコーナー部分に位置しており、二面の窓からなる眺望は絶景でした。
また、スイートルーム宿泊時は「1回あたり大人1名6,325円」と高額設定になっているプールも同室に宿泊する全員が何度でも無料で利用することができました。
SNAを使う価値が絶大なホテルと言えますね。
スイートナイトアワード(SNA)はナイトリーアップグレードアワードに
ナイトリーアップグレードアワードに2024年初旬から刷新
スイートナイトアワード(SNA)は2024年初旬に「ナイトリーアップグレードアワード」に刷新されます。
SNAからナイトリーアップグレードアワードへの主な変更点は以下になります。
<ナイトリーアップグレードアワードの変更点>
- 参加ブランドに、ザ・リッツ・カールトン、エディション・ホテル、アロフト、エレメント、プロテア・ホテルが追加
- 対象の客室にオーシャンフロントビュー、バルコニー、追加スペースを備えたプレミアムルームなどが追加になり範囲が約20%拡大
- アップグレードのリクエストは到着日の3日前からチェックインまでに確定
SNAでは対象外であったザ・リッツ・カールトンやエディション・ホテルが追加になるのは嬉しいですね。
また、ナイトリーアップグレードアワードではスイート以外にもいくつかの客室タイプが追加になることで、全体として範囲が20%拡大する予定となっています。
ナイトリーアップグレードアワードの詳細はこちらの記事にまとめています。合わせてご参照ください。
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<マリオットアメックス(プレミアム)の主な特典>
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- カード継続で毎年、無料宿泊特典を獲得
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- 世界40以上の航空会社のマイルに交換可能
- 実質無期限のポイント有効期限
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マリオットアメックスの特典からメリット、デメリットの詳細についてはこちらの記事をご参照ください。
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まとめ
今回は、マリオットの「スイートナイトアワード」の対象ホテルから使い方、注意点までまとめてご紹介しました。
スイートナイトアワードは、リクエストを送信することで事前にスイートルームへのアップグレードを確定できるというのは嬉しい特典です。
一方で、意外と対象外ホテルが多いため使いどころが難しいという側面もあります。
有効期限は丸1年以上あるため、リクエストは客室の空室状況に依存し、必ずしも承認されるというものではありませんので、計画的かつ早めに利用していきたいですね。
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それでは、また!