マイルを現金化する方法!ANAとJALをまとめて解説!
マイルを現金化する方法は、以前には「ない」と言われていましたが、現在は「可能」になっています。ただし、交換レートが良いわけではなく、また、証券会社の口座や特定のクレジットカードを用意する必要もあるなど、使い勝手も良くありません。そのため「最後の最後」の方法とはなりますが、覚えておくと何かのタイミングで使えるかもしれません。以下では、マイルを現金化するためのルートとステップを詳しくご紹介していきたいと思います。
マイルは現金化できるがお得ではない
マイルを現金化するのは最終手段
いきなり出鼻を挫くようですが、マイルは現金化することはできますがお得ではありません。
マイルの価値は「1マイル=2円以上」と言われていますが、これは国内線の特典航空券に利用した場合を想定しています。国際線に利用することができれば、「1マイル=5円以上」の価値を実現することも難しくありません。
一方で、マイルを現金化した場合、交換レートは最大でも「90%から99.5%」になります。つまり、「1マイル=0.9円から0.995円」の価値に目減りしてしまいます。
そのため、マイルを現金化するのは、なんらかの事情で行う最終手段だというように考えていただければと思います。
<1マイルの価値>
- 国内線特典航空券:2円程度
- 国際線特典航空券「エコノミークラス」:5円程度
- 国際線特典航空券「ビジネスクラス」:10円程度
- 国際線特典航空券「ファーストクラス」:15円程度
- 現金化:0.9円から0.995円ほど<=大きく目減りする
ちなみに、マイルの有効期限を延長する方法は以下でご紹介しております。ANA、JALそれぞれでまとめておりますので、「有効期限切れが近いから現金化を考えている」という方は、まずはこちらもご参照ください。
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マイルを現金同等の電子マネーやポイントに交換する
「ANA SKYコイン」や「eJALポイント」に交換して有償扱いで航空券を発券するのがオススメ
さらに前置きが長くなりますが、マイルは現金ではなく、現金同等の価値で利用することができる電子マネーやポイントにも交換することができます。
ANAの場合は、ANAのサービスで利用できる「ANA SKYコイン」や「Edy」、JALの場合はJALのサービスで利用できる「eJALポイント」や「WAON」などが代表的なところです。
これらの電子マネーやポイントに交換した場合の交換レートは、それぞれ以下になります。いずれも、現金化する場合の交換レートである「90%から94.5%」よりも高い値、つまりお得になっています。
<ANAマイルから交換できる電子マネー>
交換レート | 備考 | |
ANA SKYコイン | 100%から170% | 交換レートはANAカード保有や会員レベルによって変動 |
Edy、楽天ポイント、Tポイント、nanacoポイント、など | 100% | 10,000マイル単位(1口)、3口目以降は交換レートが50%にダウン |
<JALマイルから交換できる電子マネー>
交換レート | 備考 | |
eJALポイント | 100%から150% | 5,000マイル交換時は100%、10,000マイル交換時は150%の交換レート |
WAON、Suica、dポイント、Amazonギフト券、など | 100% | 10,000マイル単位、同一年度(4月~翌3月)に20,000マイルまでの交換上限あり |
特に、「ANA SKYコイン」と「eJALポイント」については、うまく利用すれば交換レートが100%を超えてきます。また、他電子マネーのように交換上限もありません。
国内線の特典航空券で空席が見つからない場合には、一度、「ANA SKYコイン」や「eJALポイント」に交換して、有償で発券するとスムーズに座席を確保できる場合もあります。
また、特典航空券の場合はマイルやステータスポイントの付与はありませんが、有償であれば当然これらも付与の対象となるというメリットもあります。
「マイルを持っていても特典航空券が取れないから現金化する」とお考えの方も、「ANA SKYコイン」や「eJALポイント」に交換して利用できないか、一度検討してみることをオススメします。
Tポイントに交換すると「ウエル活」で1.5倍の価値としてウエルシア薬局での買い物に利用することもできます。詳細は以下も合わせてご参照ください。
電子マネーやポイントの交換先は、ここでご紹介しているよりも多岐に渡ります。詳細はそれぞれの公式ウェブサイトをご参照ください。
参考 ANAマイルの交換先ANA 参考 JALマイルの交換先JAL
マイルを現金化する方法
さて、前置きが長くなりましたが、ここからは今回の本題である「マイルを現金化する方法」についてご紹介していきたいと思います。
実は、ANAもJALもマイルを現金化する方法は同じです。現金化の方法としては、以下の2つに分けることができます。それぞれ、証券会社の口座、もしくは、特定のクレジットカードが必要となります。
<マイルを現金化する方法>
- マイルから交換したポイントで株を購入し売却する<=証券口座が必要!
- ANAマイル:SBIネオモバイル証券、現金化率95%
- JALマイル:日興フロッギー、現金化率99.5%
- マイルから交換したポイントをポイントサイト経由で出金する<=特定のクレジットカードが必要!
- ANAマイル:JQ SUGOCA ANA、現金化率90%から94.5%
- JALマイル:JMB JQ SUGOCA、現金化率90%から94.5%
現金化率は、JALマイルを「日興フロッギー」経由で現金化した場合で、この場合の現金化率の目安は「99.5%」と非常に高い値となります。一方で、その他の方法に関しては、90%から95%ほどと、少し見劣りする結果となります。
これらの方法について、以下でそれぞれご紹介していきたいと思います。
マイルから交換したポイントで株を購入し売却する方法(ANA)
この方法では、まずはANAマイルを「Tポイント」に交換します。その後、「SBIネオモバイル証券」で「Tポイント」を利用して株を購入します。そして、その購入した株を売却し、銀行口座に出金することで現金化するという流れになります
この方法のルート図は以下のようになります。
<Tポイントを現金化する場合のルート図>
注意点は、「SBIネオモバイル証券」を利用するには、月額220円のサービス料が必要となるという点です。そのため、この部分が現金化率を下げる要因となります。
この方法を利用した「ANAマイルを現金化する方法」の詳細については以下の記事で詳しくまとめております。合わせてご参照ください。
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マイルから交換したポイントで株を購入し売却する方法(JAL)
この方法では、まずはJALマイルを「dポイント」に交換します。その後、「日興フロッギー」で「dポイント」を利用して株を購入します。そして、その購入した株を売却し、銀行口座に出金することで現金化するという流れになります
この方法のルート図は以下のようになります。
<dポイントを現金化する場合のルート図>
「日興フロッギー」を利用するにあたっては、月額のサービス料は必要ありません。また、月の約定金額が100万円以下の場合、株の購入時の手数料は0円で、売却時のみ0.5%の手数料が必要になります。
非常にリーズナブルなサービス料金の設定となっているため、ANAマイルよりも高い現金化率を実現できるのが特徴となっています。
この方法を利用した「JALマイルを現金化する方法」の詳細については以下の記事で詳しくまとめております。合わせてご参照ください。
マイルから交換したポイントをポイントサイト経由で出金する方法(ANA&JAL)
この方法に関しては、ANAとJALで同じステップになります。
まずはマイルから「JRキューポ」ポイントに交換します。そしてそこから「Gポイント」に交換して「現金」に出金するという流れです。
これをルート図に起こすと以下のようになります。
<マイルを現金化する場合のルート図>
「マイル」から「JRキューポ」、「JRキューポ」から「Gポイント」へは、それぞれ等価交換となりますが、「Gポイント」から銀行口座に出金するために「10%の手数料」が必要となるため、ルート全体での交換レートは「90%」という計算になります。
ただし、「Gポイント」では6ヶ月に1回、「Gポイント」のサービスを利用することで「5%の手数料返還サービス」があります。これを利用すると、実質的な交換レートは「94.5%」になります。
<現金への交換レート>
- 基本:90%
- 手数料還元(5%)を考慮:94.5%
ステップをまとめると以下のようになります。
<マイルを現金化するためのステップ>
- Step1:マイルからJRキューポにポイント交換
- Step2:JRキューポからGポイントにポイント交換
- Step3:Gポイントから銀行口座に出金
以下では、これらの各ステップについて、もう少し詳しく内容を確認していきたいと思います。
Step1:マイルからJRキューポにポイント交換
「マイル」から「JRキューポ」へ等価交換するためには、ANAマイルの場合は「JQ SUGOCA ANA」、JALマイルの場合は「JMB JQ SUGOCA」というクレジットカードがそれぞれ必要になります。
<マイルの現金化に必要となるクレジットカード>
- ANAマイルの場合:JQ SUGOCA ANA
- JALマイルの場合:JMB JQ SUGOCA
そういう意味ではちょっと使い勝手が悪いとも言えますが、これらのクレジットカードは実は初年度の年会費が無料です。しかも、年1回のショッピング利用で次年度も年会費が無料になるため、維持するためのコストを抑えることができます。
<JQ SUGOCA ANAの年会費>
- 初年度:無料
- 2年目以降:1,375円※年1回以上の利用(クレジットカード決済)で無料
<JMB JQ SUGOCA>
- 初年度:無料
- 2年目以降:1,375円※年1回以上の利用(クレジットカード決済)で無料
注意点としては、ANAマイルの場合は交換口数によって交換レートが変化すること、JALマイルの場合は交換上限が決められていることです。これにより、マイルから現金化してお得なのは年20,000マイルまでということになります。
<マイルからJRキューポへの交換レートと制限>
- ANAマイル
- 10,000マイル(1口)から交換可能
- 2口目まで交換レートは100%
- 3口目から交換レートは50%
- JALマイル
- 10,000マイルから交換可能
- 交換レートは100%
- 同一年度(4月~翌3月)に交換できるのは20,000マイルまで
「JQ CARD」「SUGOCA」「JRキューポ」というのは聴き慣れない方も多いと思いますので補足します。これらは共に「JR九州」が提供しているサービスの名称で、「JQ CARD」がクレジットカード、「SUGOCA」がICカード、「JRキューポ」がポイントをそれぞれ意味しています。
「JQ SUGOCA ANA」は、「JQ CARD」と「SUGOCA」「ANAマイレージクラブカード」が、「JMB JQ SUGOCA」は、「JQ CARD」と「SUGOCA」「JALマイレージバンクカード」がそれぞれ合体したものというわけです。
詳細は以下公式ウェブサイトもご参照ください。
参考 JQ SUGOCA ANAANA 参考 JQ SUGOCA ANAJAL
Step2:JRキューポからGポイントにポイント交換
「JRキューポ」から「Gポイント」へは交換レート100%で交換することが可能です。
必要なステップは以下になります。Step1とStep2は初回のみで、次回以降はStep3のみを実施していきます。
<「JRキューポ」から「Gポイント」へ交換するためのステップ>
- Step1:「JR九州web会員サービス」に会員登録する
- Step2:「Gポイント」にに会員登録する
- Step3:「JRキューポwebサイト」にて「JRキューポ」を「Gポイント」へ交換
「Gポイント」へは以下のバナーを経由して登録することで「50ポイント(=50円相当)」を獲得することができます。ぜひご利用ください。
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Step3:Gポイントから銀行口座に出金
最後は、「Gポイント」から「銀行口座」に出金します。「Gポイント」では、200ポイントから100ポイント単位で「銀行口座」に出金することができます。
また、前半でご紹介したとおり、手数料が10%必要となりますが、6ヶ月に1回、Gポイントのサービスを利用することで、手数料の5%分が戻ってくるサービスを実施しています。
そのため、10,000円分のポイントを銀行口座に出金したい場合、出金できるのは9,000円で手数料が900円(10%分)という形になります。そして、手数料還元サービスの条件を満たしていれば、後日450円(5%分)がバックされるという流れになります。
<10,000ポイントを出金する場合>
- 出金できる金額:9,000円
- 手数料(10%):900円<=サービス利用で後日450円(5%分)が還元されるため、実質的には450円
以上から、「Gポイント」から「銀行口座」に出金する場合の交換レートは、基本は「90%」となりますが、後で5%分が還元されるという前提にすると「94.5%」という形になります。
<銀行口座に出金する場合の交換レート>
- 基本:90%(=9,000円/10,000ポイント)
- 手数料還元を考慮:94.5%(=9,450円/10,000ポイント)
ちなみに、「Gポイント」からの出金は、以下のような銀行が対応しています。都市銀行をはじめ、有名どころは網羅されているのが確認できますね。「出金するところがなくて困った」という事態にはならなそうです。
<「Gポイント」からの出金に対応している銀行>
- 楽天銀行、ゆうちょ銀行、三菱UFJ銀行、住信SBIネット銀行、ジャパンネット銀行、三井住友銀行、みずほ銀行、イオン銀行、auじぶん銀行、ソニー銀行、セブン銀行、りそな銀行、スルガ銀行
まとめ:マイルの現金化は最後の手段。まずは別の方法が利用できないか検討しましょう。
今回は、マイルを現金化するためのルートとステップを詳しくご紹介していきました。
マイルは、「JRキューポ」から「Gポイント」と交換していくことで、銀行口座に出金することができます。
ただ、交換レートは「90%から94.5%」と決して良いわけではなく、また、特定のクレジットカードを用意する必要がある、実質的には年20,000マイルまでしか交換できない、など使い勝手も良くありません。
そのため「最後の最後」の方法として、利用する場合は他に手がないか、検討してからにしましょう。
「そんなこと言っても特典航空券取れないよ」という方は、こちらの記事もあわせてご参照ください。私がANA国際線特典航空券を予約するために利用しているテクニックになります。
それでは、また!
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